2005年 4月 15日 (金)        

■  ランドサットが映し出す世界 岩手大学ミュージアムで功績紹介

     
  リモートセンシング研究をテーマに加え、リニューアルオープンする岩手大学ミュージアム本館。床には本県のランドサット画像も  
  リモートセンシング研究をテーマに加え、リニューアルオープンする岩手大学ミュージアム本館。床には本県のランドサット画像も  
 
岩手大学ミュージアム(岡田幸助館長)は本 館の展示主題の一つを「リモートセンシング研究と岩手大学」というテーマに展示替えし、16日にリニューアルオープンする。同大学でのリモートセンシング研究は、この3月に同大学を退官した前工学部教授・横山隆三さん(65)が中心になって進め、日本だけでなくアジア地域の環境問題などにも貢献した。16日はミュージアム本館でのテープカットのあと、午後1時半から同大学農学部附属農業教育資料館で横山さんの記念講演会が開かれる。

 リモートセンシングは対象物に直接触れずに広範囲の情報を収集、計測、解析する技術。人工衛星や飛行機を使って地表面や海面の電磁波を捉えたり、レーザー波を照射して反射波を収集したりして温度分布や地形の標高などを明らかにする。横山さんらの研究がきっかけになり同大学にリモートセンシングデータ解析室が開設された。

  リニューアルオープンしたコーナーの床には縦5・5メートル、横3・5メートルの人工衛星から見た本県の画像を展示。ランドサット衛星が観測したデータをもとに、同大学が解析処理して作成したもので、リアス式のりょう線や日本最大級と言われる胆沢町の扇状地などが鮮明に映し出されている。画像の上に立って、上空からの観察を体感できる。

  パネルでは、リモートセンシング技術の本県水産業への活用に道を開いた大船渡湾の貝毒被害に関する水質調査や1990年から4年間にわたって国際共同プロジェクトとして行われた海表面温度検出精度の検証などを紹介。地域での地道な研究の積み重ねが、地場産業や施策に還元され、世界規模の研究にもつながっていることが分かる。
  実験が行われた当時、陸奥湾に設置した海表面温度測定ブイやリモートセンシング技術で制作された東北地方の立体地図模型なども展示されている。

  横山さんは「生活に恵まれているせいか、情報工学の分野で地球環境に興味を示す学生は減っている。こうした問題にもぜひ目を向けてほしい。ハングリー精神があってこそ時間的にも空間的にも広がりのある発想ができるのではないか」と話す。

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