2005年 5月 1日 (日)        

■ 〈美術〉小さいながら個性を主張 40センチの玉手箱展

     
  小林志保子さんの「春」シリーズの1点  
 
小林志保子さんの「春」シリーズの1点
 
  第4回となる40pの玉手箱展は7日まで、盛岡市上の橋町のギャラリー彩園子と同Uで開かれている。本県在住や出身の作家54人が小品の現代美術を出品。小さいながら個性が主張し合い会場をにぎやかに彩っている。同1日は休み。

  同展は年1回、同じ会場で開催している。過去、新年早々の時期だったものを春に移した。そのせいか、小野英治実行委員長は「華やかなものや明るいものが多くなった。気分によって作品ができてくるものだから」と話す。

  今展は一辺が40センチに収まる平面や立体の作品を一人3点までの中で制作、出品する。作家個々は通常、会場の規模もあるが、大きさに制約されないで制作する。しかし、今展では規模が限定された中での制作となり、作家の中に緊張や束縛、葛藤(かっとう)などの意識が生じることもある。ベテラン作家でも創造の新しい着想を生む機会、異なる技法へ挑戦する機会などにもなる。

  多くの作家は前回に引き続いての出品となるが、佐藤清美さん、柴田有理さん、杉本さやかさん、鈴木佳尚さんら初参加の作家も。約120点の作品が集まった。

  千葉勉さんは木彫に彩色した携帯電話の作品。折りたたみの携帯電話が開いた姿や閉じた姿で表現されている。上村光一さんは「KAITAI−SINSHO(解体心象)」シリーズ。障子紙を画面に使ってフリーハンドで描き線香で焦がして穴を開けるなどテキスタイルの要素に偶発性を注入した。
     
  藤原國男さんの「今年の音」  
 
藤原國男さんの「今年の音」
 

  藤原國男さんの「今年の音」は木枠のパネルにリコーダーを並べ壁材で固めた作品。出町隼人さんは普段制作している銅版画ではなく廃材などを組み合わせたオブジェを出品。「I saw tha man three times today」は小枝や革バンド、くぎ、電源タップなどが使われている。

  板垣崇志さんは木の根元部分を使ったオブジェ。原型は生かし、幹の空洞の底に青い蛍光材を設置し、のぞき込むと闇の中に宝石が光るような輝きを放つ。小林志保子さんは「春」と題した軽やかな色遣いの絵画3作。液状のミクロ世界を見るようで、気泡と春の草花が持つ色素がからみ合っている。

  宇田義久さんは段ボール紙のような凹凸をキャンバスに作り、風紋のように画面上で造形させた半立体の「風の設計」をカラフルな3色で3点出品した。熊谷脩さんは「もりのいりぐち。」と名付けた半立体作品。木版とさびた鉄板を組み合わせた。投棄ごみや倒木の腐食していくさまを想像させる。

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