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集落の全24戸が参画して運営する腹帯村おこし市 |
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宮城県の住民グループ、川崎町の資源をいかす会(菊地重雄代表)を盛岡地域で地産地消の家づくり普及を目指すイーハトーヴの森と家づくりフォーラム(山本信次代表)が訪問し、活動に触れてきた。同会は4年前に発足。100人を超える住民が「食料とエネルギーの100%自給」を宣言し、部会やグループでそれぞれの分野から理念の実践を図っている。(井上忠晴記者)
菊地さんは仙台市出身。東京や海外などの生活を経て、川崎町に自然とともに暮らす生活の可能性を見いだし13年前から暮らし始めた。新興の分譲住宅ではない地域に土地を購入。和風の木造住宅に妻順子さんと暮らす。
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菊地重雄代表(右から2人目)らが取り組むシイタケ栽培 |
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菊地さんは、住民が当たり前と感じ、なかなか気が付かない川崎町の魅力、不作為が将来もたらす魅力の消失を説きながら思いを共有する住民を増やしていった。原木きのこの里づくりグループの長でもあり、近くの雑木林から切り出したホダ木で仲間とシイタケ栽培を実践している。
町内では24戸と最も小さい集落の腹帯(はらおび)地区の住民。地区では全戸が参画した産直施設「腹帯村おこし市」を01年に開設。農家が作った野菜や採ってきた山菜、自家製の漬物やこんにゃくなどが店頭に並び、02年には隣接して腹帯屋台村という甘味処を開いている。
村おこし市は4月10日ごろから12月半ばまでの土曜、日曜に開かれる。今年は雪解けが遅く23日に初日を迎えた。全戸が品物を出すわけではなく、市を手伝ったりしながら何らかの形でかかわる。売れ残ると出した家の間で物々交換し翌日に残すことはない。
菊地さんは「売れてきてお金をもうけようとすると産直は駄目になる」と話す。拡大は品ぞろえを豊富にするため域外から仕入れたりし地域内消費が崩れる。もうかると思って値を上げていけば客はすぐに離れていくと指摘する。
今まで作ってきた量の余剰分や作業負担にならない程度にほんの少しだけ増やした分を市に出す。出品者のおばあちゃんは「市ができてから生活が少し変わった。小遣いができて、いろんな人と話をするのも楽しい。作った物を喜んで買っていってくれるのを直接見られる。出してよかった」と話していた。
菊地さんは人が自然の循環の中で暮らす重要性を説く。お金だけで計る価値観を否定。川崎町なら町民の地域内循環の暮らしが可能と考える。現代となっては幸運ともいえる町に残されてきた自然や資源を生かし守っていきたいとの思いだ。順子さんも同じ気持ちで、厳しさも含めた自然を受け止め、豊かな気持ちで暮らす。
いかす会には自然エネルギーを活用しようというエネルギー部会がある。その一つが炭の利用。薪炭材に恵まれた町も、一次エネルギーが石油になって日本全体と同じように衰退した。作りやすい黒炭は何軒か作っていたが、白炭は皆無となっていた。
川崎小学校笹谷分校跡には子供への炭焼き体験窯が設けられていた。98年の廃校で使われなくなったが、いかす会によって石積みの白炭焼きの窯が造られた。30年ほどのブランクがあった鈴木正一さんが白炭を作っている。住民には名人と呼ばれ、3年で延べ100人ぐらいが鈴木さんの手ほどきを受けた。炭で生計を立てるのは難しい時勢下、本格的に炭焼きに従事しようという住民は出ていない。技術の継承も課題の一つとなる。(つづく)
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