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冬眠していた土穴から出てきた2頭目の子グマ(岩手大学ツキノワグマ研究会提供) |
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岩手大学の学生サークル・岩手大学ツキノワグマ研究会(代表・西尾悠佑同大農学部2年)と農学部農林環境科学科の青井俊樹教授の野生動物管理学研究室は昨春に続き、冬眠明けのツキノワグマの撮影に成功した。盛岡市近郊の山中を生活範囲とする昨年と同じクマ。母グマに加え昨年は姿を確認できなかった子グマ2頭もとらえることができた。昨年は4月21日に土穴から出てきたところを撮影したが、今年は4月19日と2日しか違わなかった。
同大の研究会と研究室は人家に近いわなに掛かり、放獣の際、協力が得られたクマについて電波発信器を取り付けた。撮影したクマは03年8月に捕獲、放獣した雌グマ。このクマは同年12月下旬に土穴に入り冬眠。1〜2月に2頭を出産したことが、姿は見られなかったが、鳴き声で確認した。
研究グループは土穴にレンズを向けてカメラを設置。動きに反応してシャッターを切る仕掛けにし、冬眠明けに出てくる雌クマの撮影に成功した。
昨年も12月下旬に冬眠に入ったことを確認。昨年とは違う場所に作った土穴に向けてカメラを設置した。冬眠明けのクマをとらえたのは14コマ。胸の白い月の輪もはっきり分かる。
4月19日午後11時44分、母クマが顔を出し辺りをうかがって飛び出し、続いて同45分、1頭目の子グマが顔を見せ外に出た。3頭目は同52分に顔を出したところをとらえ、同分に母クマと1頭目の子グマの向かった方向に歩いていったところで終わっている。今年には子グマが独立する可能性が高く、母子の珍しい写真となる。
青井教授は「昨年とは4〜500メートル程度離れた場所に土穴を掘った。ねぐらは毎年変えることが多い。ツキノワグマは本来、樹洞で冬眠するが、太い木がなくなったせいもあり、土穴で冬を越す例が増えている」と説明する。
穴は広葉樹の二次林に作られ、雌は生活範囲が狭いが、このクマは2キロ四方で生活。人家裏手の農地にも来ているという。
秋はドングリやクリの多い林地にとどまっていたが、7〜8月は山の食料が少なくなり、青井教授は「農家サイドにとっては要注意の時期。山に農産物を捨てたり、ごみを捨てたりしていることで、クマが覚えて人家に近づいてくる」と、山中への廃棄物投棄を戒めている。
調査はツキノワグマが1年間、どういう生活をしているかの基礎データを得るため。人間とクマとの共生に結びつけたいという。研究グループは03年に2頭、04年に1頭へ発信器を付けたが、03年の残り1頭は共食いにより死亡。昨年装着のクマは行方不明。今回撮影したクマの発信器も電波が弱くなり、追跡は難しくなっているという。
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