2005年 5月 17日 (火) 

       

■ 大学生80人を小、中学校に派遣 滝沢村教委

     
  三浦教育長から証明書を交付された岩手大の菊池梢さん(中央)とサポーターの学生たち(10日、滝沢ふるさと交流館)  
 
三浦教育長から証明書を交付された岩手大の菊池梢さん(中央)とサポーターの学生たち(10日、滝沢ふるさと交流館)
 
  滝沢村教育委員会は、村内小中学校の児童生徒の学力向上、学校不適応の対策支援として、大学生を教育現場に派遣するラーニング・サポーター・プロジェクトを村単独で実施する。来年2月まで。岩手、盛岡、県立3大学から学生80人を起用。16日から各学校で派遣が始まった。大学、学生側も現場で実践を積む好機ととらえ、相乗効果に期待する。

  村教委は児童生徒の学力向上による学校不適応状態の解消を目指し、同事業を今年度初めて導入した。

  村内12校から現場の課題、必要な学生数を報告してもらった。各大学から学生を募ったところ、大学での単位や評価の対象にならないにもかかわらず、学生が殺到した。

  サポーターは、岩手大教育学部4年生と大学院生23人、盛岡大3、4年生52人、県立大社会福祉学部4年生5人(7月まで)。いずれも教員志望や臨床心理士などを志望している。

  学生は各小中学校に毎週3日、1日3時間派遣される。派遣校と人数、支援内容、日程や時間は調整される。

  支援内容は、ADHD(注意欠陥他動性障害)児の学習援助、別室登校の教室復帰の支援など、学力不振や不登校など学校不適応児童生徒への学習相談、学習上のつまずき解消や学習意欲向上。

  サポーター証明書の交付式が10日、村内で開かれた。学生と担当教官、小中学校長、村教委職員が出席した。

  三浦壮六教育長は「皆さんの若い力に大いに期待している。子供たちはそれぞれ個性がある。なかなか心が開けず友だちを持てない、学習の基礎基本が分からない、積極的に学ぶ子供がいる。世界に一つしかない個性を持った子供たちが自らの力で開花するようサポートをお願いする」と要請した。

  佐藤道義滝沢東小学校長は「各校それぞれに特徴がある。教育実習とは違うかかわりに大いに期待している。教育の諸問題を解決するのは学問の力だと思う。それにかかわる諸君の現場での実践を通じ、共に子供たちの健やかな成長を支えたい」とエール。

  菊池梢さん(岩手大教育学研究科1年)は「教育スタッフの一員として現場に携わる自覚と責任を持ち、真剣に向き合っていく。実践を通して多くを学ぶ。将来岩手の教育に貢献したいという情熱を持ってお手伝いする」と決意表明した。

  飛内望さん(県立大福祉臨床介護コース4年)は「村の適応指導教室でボランティアをした。教師、友達ではなくサポーターがどう子供とかかわるのがいいか考え、かかわってきた。出会いと学びがよりよいものであるよう願う」と期待した。

  石亀紀男盛岡大教授は「教員養成大学に求められているのは実践的な指導力を身に付けた教員の養成。教育実習は4週間で、教壇に立ったときに役立つ実践力は付かない。大学で学んだことを子供たちと接して確かめ、新たな課題を見つけて大学に戻って学ぶの繰り返しで、本物の力が身に付く」と激励した。

  村は単独事業として学校適応相談員配置事業とは別に、一般会計当初予算に学生の交通費(1時間500円)として約200万円を計上した。来年度以降は取り組みを評価したうえで検討される。




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