2005年 6月 1日 (水) 

       

■ 〈美術〉テーマは「ハレとケ」 県広告写真家協会展

     
  阿部和史さんの作品  
 
阿部和史さんの作品
 
  県広告写真家協会(山蔭憲彦会長)の第9回写真展が4日まで、盛岡市上ノ橋町のギャラリー彩園子で開かれている。会員を中心に13人が作品を出展している。

  今展は作品を額やパネルで展示するのではなく、写真集の体裁を取る。全員が同じA4判の、白い表紙を使用。中身はそれぞれが趣向を凝らして写真集に仕上げている。

  会場の白い壁面に、白いキャンバス地のパネルを組み合わせて作ったケースを人数分設置。その一つひとつにそれぞれの写真集を配して、訪れた人が手に取って見るという展示方法が取られている。

  今展のテーマは「ハレとケ」。「ハレ」は非日常、「ケ」は日常を指す。実行委員長の岩根大輔さんは「かろうじて農村文化の残る東北、岩手の現代版ハレとケをテーマにどんな写真が撮れるのか、古くても新しくてもとにかく写真が見ていたい」と話す。

  阿部和史さんは県内の水田や民家を撮影した白黒写真をまとめた。「リアルを写し止める」という風景写真の中の「非現実」を考えたとき「人をさしている気がしてきた」という。「風景の中の非現実、これは人の手の加わったもののことだろうか。撮影の中でそれは見えてくるような気がして撮影を始めた」と語る。

  1ページ目には森の中、曲がりくねって奥へと続く道を撮影した作品を掲載。「人の手が加えられた風景・そこには夢と現実が入り交じる」とコメント。森の中の水田で、手植えを行う男女の姿を撮影したものなど、自然とともに暮らす人々の営みをとらえた作品を発表した。

  大谷広樹さんは、写真集の最後の見開きのページに、一心に祈りを捧げる女性のアップと、波打ち際に置かれたいすを撮影した作品を配置。「永遠と一瞬を感性で紡いだ行為を写真というならば『いま』を無駄にしてはいけない。『いま』は自分の先へとつながるものだから」と言葉を寄せた。

  坂本廣美さんは早池峰神社をテーマに撮影。仏像や風景などを印象的にとらえた作品を掲載。川村努さんは八幡平地熱蒸気染色を取り上げ、鮮やかな色合いで染められた布地を身にまとう女性の姿などを1冊にまとめた。

  同協会は、プロの写真家が集まって1985年に発足。現在は約20人の会員が所属。定期例会や総会の開催や、東北各県のプロ写真家協会との交流などを行っている。

  午前11時から午後7時まで。


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