2005年 6月 5日 (日) 

       

■ 〈雑誌創刊号の話〉205 成ケ澤栄治 「新鮮」

 昭和52年10月、アメリカで普及していた使い捨ての紙おむつ「パンパース」が、販売されました。
  新しい試みに賛否両論はつきもの、核家族化が進む中にあって、若い母親たちからは圧倒的な支持を受けました。いわゆる「おむつ革命」です。

  同11月、「古い主婦感覚の時代は終わりました!これからは〓新鮮感覚〓の時代です」と大々的に宣伝する、分冊方式の婦人総合誌『新鮮』(変形B5判・298ページ)が、祥伝社から創刊されました。

  分冊方式とは、中表紙で仕切ってあるところから切り離し保存することで、各テーマごとの分冊が出来上がるというものです。

  編集は@「妻と夫の分冊」A「美容・健康の分冊」B「生活防衛の分冊」C「教育・受験の分冊」の、四分冊からなります。各分冊の主たる内容は、

  @「目的結婚時代」、これまでの夫・妻という役割を根本から見直すことであると強調、「シェルター・カップル(生活を守る新しい夫と妻)」を提唱します。

  多様な夫婦の紹介例に「タブーの愛の中の私たち」と題し、妻の左幸子からその妹の額村喜美子に至る、羽仁進の愛と苦悩の書簡も載せるのです。

  A「健康は、まず家庭で守るべき」、使わずにすむのならそれにこしたことはないのだが、と家庭の常備薬を総点検します。

  B「あなたの消費感覚を変える」、大屋政子、俵萌子、木村治美、本田レーナなどが、買い物哲学なるものを伝授するのです。

  C「親がやるべき受験作戦、越境入学」は、あまり教えたくないと言いながら「私の場合はこうやった」と50人の事例を載せ、手の内を見せるのです。

  「夫はどの死に方なら金銭的にトクか?」という企画もあります。「生命保険、補償金、労災など、同じ死ぬのでもやり方次第で損得の差は歴然です。妻子のために最期のご奉公をお願いしよう」と、夫の「いのち代」をあらゆる事例で検証するなど女性誌『新鮮』は、男にとっては怖い雑誌のようであります。

  創刊特集も、ソフィア・ローレンやイングリッド・バーグマンなど、世界10大女優の夫が明かす「我が妻の魅力・性・私生活」です。彼女らの夫は、さしずめ〓婦唱夫随〓といったところですが、わが国も昨今では、このタイプが浸透しているそうです。

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