2005年 6月 7日 (火)
■ 雫石町の新医療施設は年7000万円の赤字運営計画 構想案を提示
施設の老朽化や狭あい化、医療や保健福祉の在り方をめぐって新たな施設構想の策定が進められている(写真は雫石町立病院)
雫石町が2006年度に着工を目指している町立医療施設等の構想に関する骨格案が、町の委託を受けたコンサルティング会社から示された。医療、保健、福祉複合型の中核施設として事業費は土地、建物、設備など込みで9億7千万円と試算された。町は庁内でこの案を協議して町民に構想素案を示し、パブリックコメントで意見を募る考え。
骨格案は5月30日の町立医療施設等基本構想策定支援委員会(委員長・上野寛二助役)でコンサル受託したメディヴァが示した。
内容は▽雫石病院の現状と今後の在り方の基本方針▽町を取り巻く環境の詳細分析(医療、介護福祉環境、国保実態調査など)▽町立医療施設等の基本理念▽各施設の機能定義▽地域包括的ケアシステム▽求められる施設▽収支シミュレーション▽運営形態・運営主体の在り方−で構成。
施設規模は敷地が利用者、職員の駐車場を含め最大6600平方メートル、建物は建物面積約2千平方メートルの2階建てで、1、2階に医療機能、1階に機能を統合した事務所、地域包括支援センターと小規模多機能保健センター機能を共有させると提案。立地場所には触れていない。
収支シミュレーションによると、整備事業には土地取得費、建物の建設費、医療などの設備費、情報システム費、備品、開業費用などを含め概算で9億7千万円と試算。資金の調達はシステム費を除き全額起債とする。
医業収益は、新設される町立医療施設が診療所として目いっぱいのベッド数19床の有床診療所と想定した場合を試算した。
現雫石病院のベッド稼働数などの実績を考慮し、入院で年間7300万円、外来で2億2千万円の計3億3400万円と推計。総費用に対する減価償却前の医業損益、整備に伴う起債の元利返済を加えると、年間7200万円の赤字を計上。町一般会計予算からの充当分と見込んだ。
コンサルの提案ではほかに必要な専門職の確保や人員、町民の健康情報のデータベース化・電子カルテ、広域医療圏でとらえた施設の連携体制なども提案している。
町は今月から、この提案を基に構想素案をとりまとめる。住民にパブリックコメントの形で提示し、意見を募る。早ければ9月にも施設の実施設計委託も視野に入れ、来年度からの整備着工を目指したい方針。
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