「父の日」にちなみ、読者のみなさん、「おとうさん」になったあの日を思い出してみましょう。朝でしたか。夜でしたか。天気はどうでしたか。奥さんのそばに、いてあげられましたか。仕事でしたか。最初に何を思いましたか。そして、あなた自身が生まれたとき、あなたのお父上はどうだったでしょうか…
この作品は、自宅での出産を選択した一家の「そのとき」を、ドキュメンタリータッチで描いたもの。あかちゃんの誕生を待ちわびるおにいちゃんといもうと、お父さんの思い出話や、そのときを静かに待つお母さんの表情。生命の誕生を待ちわびる家族の姿が、あたらしい家族を迎えるセレモニーのひとコマひとコマとして、刻まれていきます。
出産の場所や方法、家族構成など、そのままそっくりが読者すべてにあてはまるわけではありませんが、それぞれが抱く期待、不安、よろこびなどは、おおいに共感を得られるもの。本作では、出産を自宅で迎えることで、家族本来のきずなを描くことに効果を上げています。
視点を変えた姉妹編『おかあさんがおかあさんになった日』も好評です。
【今週の絵本】『おとうさんがおとうさんになった日』長野ヒデ子/作、童心社/刊、1365円(税込み)5歳〜(2002年)
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