2005年 7月 1日 (金) 

       

■ がん患者の欲しい情報を集約 岩手の緩和ケアハンドブックを発行

     
  「1人でも多くの人が、がんの苦しみから解放されてほしい」と願う川守田裕司代表と完成したハンドブック  
  「1人でも多くの人が、がんの苦しみから解放されてほしい」と願う川守田裕司代表と完成したハンドブック  
  岩手にホスピス設置を願う会(川守田裕司代表)は県内の緩和ケアに関する情報をまとめた小冊子「岩手の緩和ケアハンドブック」を発行した。がん末期の痛みのコントロールや精神的なケアに取り組む医療機関の一覧など、患者とその家族が充実したターミナルケアを得るために必要な情報が網羅されている。同会は「一人でも多くの人が、がん末期の痛みと死の恐怖から解放される一助になってほしい」と願っている。

 ハンドブックはA5判94ページ。県長寿社会振興財団の助成を受け、500部発行した。昨年、県内の74医療機関、訪問看護ステーション59カ所に質問状を送付。緩和ケアを行っていると回答のあった35機関、22カ所分の情報を掲載した。

  医療機関ではケアの体制、実績、疼痛(とうつう)コントロールの手法、対症療法などを紹介。訪問看護ステーションでは対応できる地域や実施している緩和ケアの内容、在宅ケアの理念などを記載している。

  さらに、在宅緩和ケアを支える保健・福祉サービスやケアにかかる費用、終末期の症状なども分かりやすく解説。県内の患者会や家族会、相談窓口、全国の緩和ケア病棟の一覧、連絡先なども盛り込んだ。

  ハンドブックの編集は「緩和ケアやターミナルケアが受けたくても、どこへ行ったらいいか分からない」というがん患者や家族の切実な声がきっかけになった。岩手で緩和ケアに関する情報を集約するのは初めての試みで、貴重な手引書になりそうだ。

  川守田代表は5年前に妻の桃子さん(当時36歳)をがんで亡くした。「わたし自身、情報が無くて困った。早い時期に知識を持っていることは適切な看護や看(み)取りにつながる。過度の不安や悲しみを避けるためにも大切」と話す。「3人に1人はがんで亡くなる時代。県全体の緩和ケア医療の底上げにもつながってほしい」と切望する。

  ハンドブックは毎年、新しい情報を加えて改訂する計画。県内の医療機関や公共施設に配布しているが、需要があれば、販売も検討していきたいという。初版については在庫がある限り、希望者に送付している。

  ハンドブック送付についての問い合わせは、伊勢さん(電話019−645−8510)。ホスピス設置を願う会の活動については川守田代表(電話090−2273−9299)へ。同会ではがん患者や家族の懇談会、相談会、ホスピスや緩和ケアに関する勉強会などを随時、開催している。
 


 


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