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20日で閉店する老舗の田村佛具堂 |
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創業90年の盛岡市本町通2丁目の田村佛具堂(田村明光店主)が20日で閉店する。仏壇・仏具に対する消費者の低価格志向や葬祭場での販売、他県からの安売り店などの進出で、売り上げが厳しくなり、店舗維持が難しいと判断した。店を閉じ跡地に賃貸マンションを建設する。
同店は1915年(大正4年)の創業。明光さん(49)の祖父の故喜三郎さんが開いた。喜三郎さんは仏師だったが、独立して仏壇、仏具を自前で製作し販売した。明光さんの父・故昇さんが2代目で明光さんは3代目になる。
明光さんは「長年自前で製作してきた。黒檀や紫檀、ケヤキなどを素材に1点1点大切に手づくりした。60年、70年代が最盛期。一時は弟子として10人仏師を抱えていた」と当時を振り返る。
長年の顧客に支えられ、順調に売り上げを維持していた。90年代に入り、バブルがはじけても経営基盤が揺るがなかったと言う。しかしこの3、4年で大きな環境変化が起きた。
マンションや洋風化住宅の増加などで仏壇を置くスペースが小さくなり、小さな形で安価な仏壇を求める若い層が急増した。県外資本の仏壇・仏具店が進出し黒檀まがいの低価格商品が増えた。
明光さんは「当店では昔からちゃんとした素材で仏壇をこしらえてきた。まがいものは置きたくなかった。若い層や県外資本の参入も当店への打撃の要因だが、一番は葬儀店の葬祭会場進出」と説明する。
葬祭会場では宿泊施設があり葬儀一切を1カ所で執り行える。市内でもここ3年で10カ所を超えるほど相次いで開店。これと機を同じくして市内の老舗の仏壇・仏具店は2店閉店した。
明光さんは「今の葬祭会場では仏壇・仏具も販売している。会場の使用者はほとんど同じ会場で買うようだ。確かに大変便利。しかし葬祭場が出来てから店の売り上げが急激にダウンした」と、苦しい胸のうちを吐露する。今は家族だけの経営になった。
長年、仏壇から線香まで買い求めてきた顧客は少なくない。花屋町の老舗仏具店として親しまれてきた。
「長年、当店を利用して頂いた方々には大変感謝している。20日まで半額で販売している。せめてものお礼。辞めないでと言われることが多いが時代の変化には勝てない」と肩を落とした。
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