2005年 7月 12日 (火) 

       

■ 高度な暗号化技術を開発 岩手大学の共同研究で製品化第1弾も

     
  CFカードリーダ・ライタ(手前)のデモをする開発者  
  CFカードリーダ・ライタ(手前)のデモをする開発者  
  岩手大学などの教官らとコンピューター関連企業の共同研究で、コンピューターの次世代ブロードバンド対応セキュリティー保護システムが開発され、8月に製品化されたコンパクトフラッシュ(CF)カードリーダ・ライタが発売される。本県の夢県土いわて戦略的研究推進事業で開発されたもので、同事業の製品化第1号。県内における大学と企業の研究開発機能を活用した新事業開発のモデルケースとなる。

 システムは岩手大学情報メディアセンター情報処理部門の吉田等明助教授、中西貴裕講師、同大大学院修了生で石巻専修大学理工学部の川村暁助手の研究者による暗号化技術を土台に、アドテックシステムサイエンス(本社・横浜市、平野文信社長)のR&Dセンター(花巻市)との共同研究によって製品化に至った。

  発売されるのはAMI−410CFという製品。情報記憶媒体のCFに一括10枚コピーできるもので、情報漏えい防止のため暗号化技術を搭載した。

  暗号化システムは、カオス・ニューラルネットワークから取り出した擬似乱数を用いた独自技術による暗号化技術をベースにし、世界最高水準の堅ろう性と高速性を兼ね備えたという。

  情報の発信側と受信側が暗号化と複号化に使う共通の鍵暗号を持ち、両者の間の伝達段階はすべて暗号文になっている。さらに生体認証技術(同製品では指紋)も組み入れ、安全性をさらに高めている。一方で、暗号化と複合化の高速性を確保した。万が一、CFが紛失、盗難に遭っても暗号化されたデータを第三者が複合化するのは困難という。

  セキュリティーシステムは個人情報や企業機密の漏えい、不正侵入などが日常的になり、オープンネットワークが利用拡大する中、保護の必要性が増大している。同社では流通や金融といった業種、警察などでの需要を見込み、次はSDカード対応の製品発売を計画している。

  今システムはパソコンのOSへの組み込みによって情報の暗号化も可能。ネットワークのパケットのデータを暗号化することを目標にしている。

  【カオス】決定論的な非線形規則(関数)から長期予測不可能かつ不規則な振る舞いをするシステムのこと。非線形な写像を繰り返すだけで非常に複雑な応答が得られる。

  【ニューラルネットワーク】生物の神経回路網


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