2005年 7月 13日 (水) 

       

■ 自宅に月の石展示館を開設 岩手大学の矢内桂三教授

     
  南極大陸で発見された貴重ないん石、鉱物が並ぶ月の石・火星の石展示館。左が矢内教授  
  南極大陸で発見された貴重ないん石、鉱物が並ぶ月の石・火星の石展示館。左が矢内教授  
  1967年から89年まで7度の南極派遣を経験した岩手大工学部の矢内(やない)桂三教授(63)がこのほど、盛岡市高松1の23の14の自宅に「月の石・火星の石展示館」をオープンさせた。79年に世界で初めて発見された月起源のいん石をはじめ、南極大陸から採取した貴重な鉱物、越冬時の写真など約120点を展示。太陽系の起源に迫る貴重ないん石群はもちろん、南極越冬時の体験談にも人気が集まりそうだ。

 南極は、大陸の95%以上が厚い大陸氷に覆われた面積約1300万平方キロの酷寒の地。矢内教授は67年、岩石調査担当として初めて南極に派遣された。

  当時、世界で2千個ほどしか発見されていなかったいん石を南極大陸で600個以上発見。月や火星が起源の貴重ないん石を発見したほか、南極大陸内部の裸氷帯(青氷帯)が過去に南極大陸に衝突したいん石を運搬しているメカニズムを明らかにした。

  南極大陸からはこれまでに3万個以上のいん石が見つかっているが、ほとんどのいん石は、小惑星を起源とするもの。月や火星に小天体が衝突してできたと言われる月、火星起源のいん石は「世界でも十数個しか見つかっていない貴重なもの」という。

  月起源のいん石は、69年にアメリカのアポロ11号が持ち帰った「月の石」と比較して、月を起源とすることが判明。世界で初めて月起源のいん石であることが証明された。

  矢内教授は「いん石は、星の起源を知る上で貴重なものだが、発見される数が少なく研究用に使うのは難しかった。南極大陸で大量に発見されたことで、惑星科学は進展した。太陽系の起源を知るいん石の姿を見てみては」と話している。

  ほかにも南極大陸が温暖だったことを証明する約2億年前の木の化石(珪化木)、地球最南端の活火山・エレバス山(3795メートル)の火山弾など、南極大陸の鉱物資源も展示されている。

  同展示館の開館日時は、原則として毎週日曜日の午前10時から午後4時まで。入館希望者は事前に電話連絡(019−661−8895)が必要。場所は盛岡女子高校の隣。

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