2005年 8月 1日 (月) 

       

■ 契約ってどんなこと 悪質商法対策特別講座で石橋弁護士に聞く

     
  契約社会について話す石橋乙秀さん  
 
契約社会について話す石橋乙秀さん
 
  2005年度悪質商法対策特別講座(県立県民生活センター主催)は7月28日、盛岡市中央通の同生活センターで開かれ、市民約90人が受講した。弁護士の石橋乙秀さんが「くらしの中の契約」と題して講演。「業者が契約書を交わすのは、後日争いがあったときの証拠のため。申し込みと承諾があれば、印鑑がなくても契約は成立する。(支払い義務が生じる)」と具体的に解説し、注意をうながした。

  石橋さんは、参加者にプレ・テストを実施。次のうち契約が成立するものはどれか。「契約書に署名したが印鑑は押さなかった」「契約書に署名したが認め印しか押さなかった」「契約書は作らなかったが口約束をした」−答えは、すべて契約成立。

  消費者の申し込みと業者の承諾があれば成立するので、自分の名前を書くだけで有効となる。ただし口頭の契約はいつでも取り消しができる。「通信販売で面白そうな商品があったので試しにフリーダイヤルで申し込んでみた」は、業者の承諾がないのでこの時点では契約は成立しないという。

  石橋さんは「昔は、近所の顔見知りの電器屋さんから買うので契約書はいらなかったが、量販店ではお互い知らない者同士。書面しか信頼できるものがない」と、共同体の崩壊が契約書社会を生んだと解説。

  高度経済成長期の大量生産・大量販売・大量消費の時代を経て、訪問販売など特殊販売が増加。消費者に広がったクレジットも借金に変わりはないが、利息が手数料になっただけで借金と意識しないことも問題という。

  近年は、高齢化社会や核家族化などで、お年寄りの弱みにつけ込んだ悪質商法が目立つ。悪質リフォームがその典型で、高齢者に加え、最近は知的障害者が集中的に被害に遭っている。名簿などが流出し、ほかの同業者に流れていくことが原因と述べた。

  石橋さんは「自分はしっかりしている、だまされないという人も気を付けてほしい」と呼びかける。「今は商品を売るのではなく雰囲気を売る。お客様として大事にされたり、展示場で自分の息子ぐらいのセールスマンに勧められると気持ちが揺れる。業者はそこにつけ込む」と話していた。

  親が子供のサラ金の支払いを肩代わりする義務はなく、「自分が契約をしたら責任を持つという自己責任の社会」と、その厳しさにも触れた。

  総務省東北総合通信局企画監理官の大本修平さんが「ネット社会における消費者問題」で講演した。


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