天の川あたりに浮かぶ七日月(なのかづき)は、織り姫と彦星の二人を運ぶ船の形−そんな七夕物語の由来から、今年は8月11日が七夕の夜。
その七夕に続いて、8月12日ころからの2、3日、ペルセウス座流星群の流れ星がたくさん見られます。毎年お盆のころに流れ星をよく見る、とのお話を多くの方からお聞きします。お盆で田舎に帰省していたり夏休みのまっただ中でもあることから、都会を離れて海や山へと繰り出して満天の星空に遭遇することにもよるのでしょう。この時期にたくさんの流星が流れることは、1700年以上も昔からヨーロッパでは知られていたようです。
8月半ばのこの時期、向こうは言うまでもなくお盆などありませんが、その昔、キリスト教もまだ広まっていなかったころのこと。キリスト教の布教を熱心に行ったローレンスという人が異端者として処刑され、その命日に流れ星が降るようにたくさん流れることから、ヨーロッパの人々はこれを「セント・ローレンスの涙」と呼んでいます。
ペルセウス座流星群は明るいものが多く、某社の鉄塔の毒々しいライトアップやネオンなど、光害(こうがい)の多い盛岡市内の中心部でも結構目にすることができます。
夏休みの時期は、ほかにも8月20日前後のはくちょう座流星群なども見応えのあるものですが、あいにく今年は20日が満月のため、空が明るくてほとんど見ることができないでしょう。
その点、ペルセウス座流星群は月の沈む夜半ころからはさらに条件も整って、すばらしい天体ショーを楽しむことができそうです。
流星群の名前の通り流れ星は群れを成して出現するのですが、その成因がすい星が軌道の上にまき散らした無数のチリによるものだということを、19世紀のイタリアの天文学者スキャパレリが初めてつきとめました。ペルセウス流星群のもとになっているすい星(母すい星)はスイフト・タットルすい星、有名なしし座流星群はテンペル・タットルすい星が母すい星です。
人もさまざまな形で徒党を組み群れを作りたがりますが、私利私欲の世界へと大方走りがちです。これに対し、群れを成して星の世界を輝きながら走り去る流星はわたしたちに大自然への畏敬(いけい)の念を抱かせてくれます。(盛岡天文同好会会員)
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