そんな訳で、わたしはチャグチャグ馬コの写真入りの名刺をあまり使わなくなりました(特に村外の人には)。説明するのも難しいので…。
ところでチャグ馬といえば、わたしは役場の前にある白いものを今でも思い出します。
最初のころ、「このねぶたの骨組みのようなものはなんだろう?」と気になっていました。トピアリー(美しくも悲しい名画「シザーハンズ」で、ジョニー・デップふんする「はさみ手」の青年が、チョキチョキ刈ってるあれ。洋風盆栽)の芯かと思ったけれど、夏になっても植物が絡まないし、ねぶたのように紙を張って、夏祭りに灯りがともるわけでもないし。第一、ちょっと淋しいというか、寒々しいものだなあと、それゆえ、タイミングを逸して、誰にも聞けないでいたのです。
冬になって、クリスマス真近になって、やっと分かりました。イルミネーション。しかもチャグチャグ馬コをかたどってた!
一度、理解するともうそれ以外には見えないものです。だからわたしはもう気にならない。でも、初めて役場を訪れる人は、内心で「夏祭りの、張りぼての骨組み、片付けないのかな?」と思うかもしれませんね。
いずれにしても、岩手の馬事文化は、曲がり家と共に、チャグチャグ馬コにしっかりと継承されています(岩手競馬ではありませんから。あしからず)。この伝統をしっかり守り育てていくことが、滝沢村の重要な使命のひとつだと思います。
面倒でも、夏は片付けるか、ほんとにトピアリーにしてしまってほしい!
チャグチャグ馬コは、岩手山をバックに、青々とした水田を前面にして行列するさまが本当に美しい、滝沢村のというより、岩手の原風景のひとつです。守ってください!
たった一度の経験でしたが、馬コに乗って行列に加わった思い出は、滝沢村にいた2年間を思い起こすたびに、鮮やかにそして懐かしくよみがえります。(滝沢村前助役)
|