2005年 8月 3日 (水) 

       

■ 〈美術〉心に染みる粒子の世界 勝田幸男さんが作品展

     
  勝田幸男さんと粒画作品「向日葵」  
 
勝田幸男さんと粒画作品「向日葵」
 
  勝田幸男粒画展「心に染み入る粒子の世界」が3日まで、盛岡市菜園1丁目の川徳5階ギャラリーカワトクで開かれている。新作を中心に23点が展示されている。

  粒画とは勝田さんが独自に開発した版画の技法で、特許庁に登録している商標。小さな色の粒が画面を構築するが、点描ではなくインクを浸透させる孔版を発展させた技法を使用。色の数だけ版を作り、絵の具が完全に乾いてから次の色を重ねるため、彩度が落ちない。生き生きとした深みのある色彩が、会場を訪れる人の目を楽しませている。

  「多様」はマルバノキの葉と花を多彩な色合いで描き出した作品。「自らに限り無く徹する」と書いた色紙を添える。「同じ植物でも、その環境や場に置かれて初めて、精いっぱい花が咲く。人間に置き換えると、いろいろな個性を持った人が集まって初めて、地球が生命体として息づく」という気持ちを込めた。

  粒画では、幅は自身の肩幅、長さは腕の長さまでと決めている。細かい作業が続く粒画では、大きなサイズに取り組むのは難しいという。大作は日本画や油彩で描くことにしている。

  「歩くがごとく作画したい」という勝田さん。描いては消していくような精神状態ではいいものは描けないと思う。目的地に着くまで無茶をせず、一日一日を確実に積み上げていくこと。作為を持たず、まっすぐに歩いていく作業を通して、心の中が澄んでくると話していた。


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