2005年 8月 11日 (木)
■ 表現する面白さを知る 60歳からの芝居づくり
本番を前に練習に励む「60歳からの芝居づくり」の受講者たち
もりげき演劇アカデミー「60歳からの芝居づくり」(盛岡市文化振興事業団、盛岡劇場主催)の発表会が27、28日の両日、同市松尾町の盛岡劇場タウンホールで開かれる。7月に開講した本講座には、60歳から77歳までの20人が参加。受講者たちは、本番に向けて練習に力を入れている。
作品は盛岡市在住の劇作家、藤原正教さんが今回のために書き下ろした「カレーライスができるまで」。青山家の長女、72歳の節子は、これからやって来る男友達に手料理を振る舞おうと準備中。そこへ3人の妹たちや幼なじみの町内会長が次々にやって来る。慣れない手料理に苦労する節子に、一同はカレーライスづくりを勧めるが…。
本講座は60歳以上を対象に、1998年から開始。今回は15人の定員を上回る20人が参加したため、4人姉妹と町内会長をダブルキャストにして、初めての2回公演に踏み切った。
講師は県演劇協会副会長の浅沼久さんが担当。浅沼さんは大きな声や演技で笑わせながら、普段の生活とは違う演劇の世界に受講者たちを引き込んでいく。最初は恥ずかしがっていた受講者も、浅沼さんの指導を受けて、体全体を使って表現する面白さを感じているようだった。
初日の節子役を演じる平野和子さん(64)は、今回初めて参加した。今年の3月に仕事を退職し、何か打ち込めるものがほしいと思った。日本舞踊などさまざまな趣味を持っているが「もっと夢中になれるもの」を探していたときに、同講座に出合った。
演劇を見るのは好きだったが、実際に参加してみると「見るとやるのとは大違い」と実感。初めのころは、周りの人たちが上手に見えて引け目を感じ、自分のせりふが出てこなかった。大きな声でせりふを話すとうそのように聞こえたりして、自分自身の演技に嫌気が差した。普通の会話とは違う演技の常識に慣れるまで、時間がかかったという。
節子という役柄と自分のキャラクターの違いにも悩んだ。72歳の女性はどんな動き方や話をするのか。同じぐらいの年代の女性を観察して、演技の中に取り入れようとしたりと、悪戦苦闘しながら役作りに努めている。
八百屋の高橋一三役の熊谷達央さんも今回初めて参加。「自分とは別の人格を演じる機会はなかなかできないのでいい経験になる」と話していた。
27日は午後5時半開場、同6時開演。28日は午後1時半開場、同2時開演。入場無料。問い合わせは同劇場(電話番号は019−622−2258)まで。
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