2005年 8月 12日 (金) 

       

■ 〈美術〉作為をそいだ描画 三河渉さんが個展

     
  三河渉さんの絵画作品(綿布にテンペラ、アクリル)  
 
三河渉さんの絵画作品(綿布にテンペラ、アクリル)
 
  盛岡市の三河渉さんの個展が13日まで、同市紺屋町のクラムボンで開かれている。銅版画5点と絵画作品1点が展示されている。

  現実世界に存在するものの性質や形は、いや応なしに周りの条件から影響を受けている。今展では平面の中で、意識的に仮想した部分の上に「なるべく作為的にならない描画(無意識的部分)をのせる」ことに取り組んだ作品が並ぶ。

  絵画作品(綿布にテンペラ、アクリル)では、白の背景にさまざまな色と形のものが飛び交っている。それぞれは一見、自由に飛び回っているようでいて、よく見ると薄く引かれた線に沿って切り取られたり、配置されたりしているのが分かる。透明感のある色彩には、光が当たってできる陰影や、物同士の位置関係を感じさせる濃淡がつくられている。

  銅版画(ドライポイント)3点は、絵画作品と同じような画面が作られているが、それぞれの形がより多様になり、量も増えている。描かれているのは、破裂した瞬間の断片のようでもあり、無重力空間に浮かび続けるちりのようでもある。一瞬のようでもあり、永遠のようにも見える空間を、平面の中に閉じ込めている。

  三河さんは「作品のほかの部分の要素は意識的に変えることはしないで、空間をいろいろ意識的に変えてみて、検討してみることをこの後も続けてみて、今後の制作に生かせるものが得られればと思っています」と言葉を寄せる。

  午前10時から午後8時まで。


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