2005年 9月 2日 (金) 

       

■ 地域連合国家を目指せ これからの岩手の教育考える懇で川勝氏が講演

     
  川勝平太氏(右)を迎えた第2回これからの岩手の教育を考える懇話会  
  川勝平太氏(右)を迎えた第2回これからの岩手の教育を考える懇話会  
  増田知事主宰のこれからの岩手の教育を考える懇話会は8月30日、盛岡市内で開かれた。第2回のゲストは川勝平太国際日本文化研究センター教授。「岩手におけるこれからの人材育成の方向について」をテーマに講演し懇話会メンバー、一般傍聴者と意見交換した。

  川勝氏は「日本は海外の学問を学ぶことから、海外から学ばれる立場になった」現状を理解する必要を説いた。「日本の国づくりの指針、どのような羅針盤を設定するかが定まっていない状況で、日本は新しい学問の体系を必要としている」とし「反証、反論が可能であり、グローバルに耐えうる必要がある。世界のモデルになるような日本にするための新しい学問を興さなければならない」という。

  一方で「世界の文明を入れ込んだ日本を説明する学問が必要だが、地域に立脚していなければならない」と話し、モデルとなる人物として宮沢賢治を挙げ「間違いなくイーハトーブに立脚しているが、彼の世界はグローバル」と解説、学際的な学問が必要だと語った。

  江戸時代の300余の諸藩による分権が明治に一極集中にして欧米に追いつく国になったが「今は変わるとき。ずうたいが大きいので国を分立していくしかない。地域連合国家になっていくだろう」と国のかたちを予測。

  北海道・東北だけでカナダの国力に匹敵する生産力をひもとき、この地域は「森の国」と表現し「森の国らしい学科、学位をつくったらいいだろう。県立大に環境の学位をつくり、ここを起点に森の学問を世界に出せば、キャピタルになり、岩手は森づくりのメッカになる」と、国際的に注目される個性ある学問分野の岩手での確立を提案した。

  懇話会メンバーの中では八巻恒雄市町村教育委員会協議会長が「小中学校に立志のカリキュラムを入れたらどうか」と私見を述べながら、人材育成の難しさを述べた。

  川勝氏は「前提として文部科学省がない、教科書や学習指導要領が焼けてしまったとして、そこから何かを考えてみてはどうか。自ら体系づけたものが出てくると思う。文科省ははたして必要かという問題も出てくるはずだ。(地域には)教えるべき人はいる。指導要領がないと何を教えていいか分からないような低いレベルではないはず。指導要領は最低限のことで、もっと良いものができるはずだ」と、独自性の注入を求めた。


 

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