2005年 9月 5日 (月) 

       

■ 〈八幡平・農と輝のシーズ〉3 子育てサークル「ちびっこギャング」

     
  笑顔あふれる、ちびっこギャングのメンバー。将来を担う子供たちのため八幡平市に期待!  
 
笑顔あふれる、ちびっこギャングのメンバー。将来を担う子供たちのため八幡平市に期待!
 
  カラフルなスポンジ製の積み木を持ち上げる子、トランポリンで思い切りジャンプする子、小さな妹を抱っこしてミニ滑り台を滑る子−。自由に体を動かす子供たちを見守りながら、若い母親たちもおしゃべりに花を咲かせる。「ちびっこギャング」は結成11年目を迎える旧西根町で唯一の子育てサークル。毎週火曜日と金曜日の午前10時半から正午までの2時間、八幡平市西根の福祉の家で活動している。現在のメンバーはゼロ歳児から4歳児までの子供たち25人とその保護者20人。子育てを通して交流の輪を広げている。

 活動は自由遊びが主体だが月に1回は、子育て支援センターのある市内の保育園から保育士が出向き、手遊びや制作活動をリードしてくれる。節分やクリスマスといった季節の行事をはじめ、保育園や玉山村の育児サークルとの交流、料理教室、心肺蘇生(そせい)法の訓練、安比牧場への遠足など取り組みは多彩だ。

  代表の佐々木麗(より)子さん(31)は、長女の理心(りこ)ちゃん(4)と1歳4カ月になる二女の和心(わこ)ちゃんを連れて旧松尾村から参加している。村内にも育児サークルはあったが、毎週活発に活動している、このサークルを選んだ。「よそからお嫁さんに来た人もけっこう多い。でも、友達を作る機会ってなかなかない。ここなら安心して子供を遊ばせられるし、お母さんたちも知り合える…」。

  4歳と2カ月の男の子を連れて参加している大坊恵子さん(28)も「転勤族。周りに知っている人がいなかったけれど、ここに来て友達ができた。子供たちも、だんだん慣れてきて楽しい」と声を弾ませる。

  少子化で地域の子供の数は減っている。2世代、3世代同居が珍しくない地域ではあるが、それでも、日中、母子だけで過ごす家庭も少なくない。そんな中、子育てサークルは子供にとっても、親にとっても貴重な仲間づくりの場になっている。

  八幡平市にとって少子化対策は重要課題の一つ。新市の誕生にあたって、次世代の育成につながる子育て支援はできるだけ手厚い措置を講じた。保育料は利用者の負担が3町村の中で一番少なかった旧安代町の水準に統一し、第3子は無料にした。乳幼児医療費助成は、県単独事業基準による所得制限は設けたが、小学校入学前までを対象にし、一部負担額を入院、外来とも1回当たり500円、3歳の誕生月まで一部負担なしとした。新市建設計画には地域子育て支援センターの建設事業や学童保育施設整備事業なども盛り込まれている。

  市として新たに設置した福祉事務所の渡辺義光所長は「事務所の設置により即決で処理できることが増え、福祉サービスも充実が図られるはず」と説明。「若い世代が地元で働ける環境、母親にとっても働きやすい環境、を作っていくことが大事。自然豊かで、人情にも厚い土地柄を生かして、子育てしやすさもアピールしていけたら」と話す。福祉事務所には家庭や女性の問題を専門に扱う相談員も配置し相談体制の充実を図るという。

  丸6年、ちびっこギャングに参加しているという近藤律子さん(34)は「市になったことで子育て支援策にも期待している。子供が大きくなれば、進学のことなど気にかかることも出てくる。どこに住んでいても子供たちが、やりたいことを思う存分できる環境になってほしい」と願う。子育ての支えとなり励みとなる、ちびっこギャングの活動も「細く長く続けていくことが大切なのでは」と話す。

  佐々木さんは「子供たちには素晴らしい自然など八幡平市の良いところから学び、人の心の痛みが分かる人間に育ってほしい。市には子供の明るい未来のため、ぜひ頑張ってもらいたい」と力を込めた。



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