2005年 9月 5日 (月) 

       

■ 〈校長室の窓から〉4 野口晃男 思い通りにならないとき

 運動会の途中で雨になりました。
  徒競走の途中で中断しました。

 区切りのよいところまで進めることも考えましたが、雨の中でじっと我慢している1年生を見て、一刻も早く教室に入れることを優先すべきだと判断しました。
  徒競走が自分のすぐ前で終わった子は、どんな気持ちで再開までの時間を過ごすのでしょうか。
  ドキドキがそのまま続く子もいるでしょうし、あまり気にしないで普通通りに生活する子もいるでしょう。
  この場合、親は中断したことに腹を立ててはいけません。
  人生、いつも区切りのよいところで終わるとは限らないのです。こんなときこそ、自分の子供の「気持ちのありよう」をしっかりと見るチャンスなのです。
  ドキドキしながらその日を迎えた子の場合、これからも温かい励ましが必要な子だと考えましょう。
  いつもと変わらない精神状態で過ごした子の場合、その度胸の良さを認め、さらに厳しい試練に耐えられるように自信を持ってその子を鍛えていきましょう。
  少なくとも、やむを得ずそうなってしまったことに腹を立てたり悔しがったりする人間にしてはいけません。
  どんな状況に直面しても、そこからプラスの方向に考える人間になってほしいものです。
    ◇    ◇
  今の子供たちの多くは、自分の思いのままにならないときに、その現実に耐えることを苦手としています。
  もしかして、その原因は自分の番の直前でやむを得ず中断という経験が少ないことにあるかもしれません。
  満たされた環境で行う教育で、最も難しいのが、自分の思い通りにならないときの「我慢する力」の育成です。
(盛岡市教育相談員)




本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします