2005年 9月 5日 (月)
■ 〈グラフ〉川目・簗川の遺跡展
展示室の中央に川目A遺跡から発掘された縄文時代晩期の配石遺構(ストーンサークル)が復元されている
盛岡市本宮の中央公園内にある市遺跡の学び館(三浦晃館長)で1日から「川目・簗川地区の遺跡」テーマ展が開かれている。同遺跡は沿岸部や県外からの交易、地方豪族の拠点と思われ、発掘調査したひすいやアスファルト入り土器、配石遺構(ストーンサークル)など、縄文時代の遺物を中心に約85点を紹介している。
取り上げられたのは川目A遺跡、川目C遺跡、仁反田遺跡など。川目C遺跡は、市中心部から南東に6キロ、簗川北岸の高位段丘上に立地している。縄文時代中期の竪穴住居跡約300棟、貯蔵穴約900基が発見され、県内でも有数の集落跡。
土器や石器などの遺物も豊富に出土している。縄文時代中期の深鉢、浅鉢、ひすい製垂飾品、土偶などが展示されている。
川目A遺跡は簗川南岸の狭い平坦面に立地している。縄文時代晩期の配石遺構(ストーンサークル)32基。お墓跡と考えられる土坑が83基確認されている。縄文時代晩期の深鉢、同後期でアスファルトが付着した壺や晩期のアスファルト入り鉢、復元された配石遺構(ストーンサークル)が来場者の目を引く。
川目地区から出土したひすい大珠(個人蔵)
仁反田遺跡は簗川北岸の丘陵にある遺跡で、フラスコ形土杭と呼ばれる貯蔵用の穴が約250基発見されている。中には深さ5メートルと、これまでにも例のない大型フラスコ形土坑も発掘された。展示室前には2週間かけて発掘されたフラスコ形土坑の実物大断面図が登場。上部径は約2・7メートル、底部径が約1・9メートルで炭化したクリの実が多量に出土した。発掘調査員もその大きさに驚いている。
川目地区から出土したひすい大珠(個人蔵)、新潟県小滝川から採集されたひすい原石も展示されている。
同館の今野公顕文化財主事は「交流をサブテーマに川目遺跡はひすい、こはく原石、天然アスファルトなど出土する量が多い。県内ばかりではなく北陸地方から交易によってもたされた遺物が多数出土している。沿岸と盛岡を結ぶ重要なルートと言えるのでは。大型フラスコは1週間かけて発掘したところで半分の断面図を描いて、全部発掘するにはそれからさらに1週間かかった。人が4人ほど入れるほどの大きさの土坑は県内でも珍しいのでは」と話していた。会期は10月23日まで。
(写真は飯岡昭一写真室長)
展示室前には、仁反田遺跡で発掘された深さ5メートルもあるフラスコ形土坑の実物大断面図に来館者もびっくり
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