2005年 9月 12日 (月) 

       

■ 浮き上がる5つの「こ食」 女子栄養大の足立己幸教授が講演

 女子栄養大教授の足立己幸(みゆき)さんを迎えた教育講演会「食生活が子どもを変える!?」(県教育研究ネットワーク、岩手大教育学部主催)は9日、盛岡市上田の岩手大工学部テクノホールで開かれた。日本の食育の第一人者である足立さんは「子供たちを取り巻くマスメディアの情報などすべてが反映し、影響したものが食卓に現れる。食とは広がりのあるものだと理解し、食を選ぶ力、次の生産活動につながる生きる力を形成していくことが大事」と述べた。

 同講演会には、幼稚園、保育園、小中学校の職員や保護者ら約150人が参加した。足立さんは食生態学が専門で、7月に施行された「食育基本法」の策定にもかかわった。

  足立さんは、20年前の子供の食卓の調査で「孤食」(独りで食べること)を指摘したが、最近の調査では「小食」(食べる量が少ない)、「個食」(自分の好きなものをおのおのが食べる)、「粉食」(スパゲティやパンなど粉を使った主食を好んでたべる)、「固食」(固定された自分の好きなものしか食べない)を加えた5つの「こ食」が浮き上がってきたという。

  大人を含めた食をめぐる課題として、生活習慣病と肥満の問題、情報が多すぎて何を選んでいいか分からないこと、食の安全確保などがあるが、「問題はすべてがつながっていること」という。

  独りで食べることが日常化している人は、朝食を食べない、「いただきます」などのあいさつをしなくて済む、外来の食に依存する比率が高いなど、家族や日本の伝統的な文化と遠のいてしまうこともあるという。

  「食は連鎖し、つながっていくもの。一人で勉強したり、家族だけで解決できるものではない。地域、県、国、国際社会まで連携しなければ解決できない」と強調した。

  子供が何を食べるか(買うか)は、何が店に並ぶか、流通・生産にまでつながっている。「すべて循環しているということを踏まえ、廃棄、保存、再利用も食の視野に入れていくことが必要」と話した。

  足立さんは「自分にとっての(食事の)適量が分からなければ健康にはなれない」と、食育の実践である「お弁当箱ダイエット法」を紹介。自分にちょうどいいサイズの弁当箱を選び、主食3、主菜1、副菜2の割合で詰めるとバランスがいいという。

  ポイントは主菜と副菜の調理法を変えること、おいしそうに詰めることという。


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