たちが飛び出してきます。こどもはバッタを追い回し、親は自然と親しむわが子を目を細めて見守り…、でもこれ、バッタにしてみればとんだ災難。そう、本作主人公のバッタも、恐ろしい外敵から身を隠し、びくびくしながら暮らしていたのです。その身辺ではカエルカマキリクモトカゲ、あまたの天敵に毎日のように仲間が捕まり、無残な最期。彼自身、危ない目に遭ったことは一度や二度ではないはずで、草の裏側に潜み、危険の過ぎるのをじっと待つ…。ここでバッタは考えた。こんな生活が、一生続くのだろうか?
そんな彼が、ある決意をします。それは、何者にもおびえず、隠れず、堂々と生きること。しかしそのためには、避けては通れぬことがありました…。
ムシ○ングに感化されたわが子によれば、この後のバッタの行動は「かっこいい!」んだそう。それを尻目に、息子よ、父ちゃんもな、せめて心の内だけにはこのバッタ・スピリッツを持ちたいと願っている者のひとりであるのだぞ、などと独りごちたりするのです。
【今週の絵本】『とべバッタ』田島征三/作、偕成社/刊、1470円(税込み)4歳〜(1988年)
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