2005年 10月 7日 (金) 

       

■ 〈美術〉神秘の木彫り 阿部圭二さんが個展

     
  阿部圭二さんと「幸運福龍・宮守砥森山」(法華寺蔵)  
  阿部圭二さんと「幸運福龍・宮守砥森山」(法華寺蔵)  
  大迫町在住の阿部圭二さん(53)の個展「はやちねの風・幸運福龍と花の妖精と仲間たち」が10日まで、盛岡市大通1丁目のリリオで開かれている。木彫作品19点が展示されている。

  木彫の上に漆を何度も塗り重ねる伝統技法を使い、日本画の顔料やアクリル絵の具で彩色。作品のほとんどは、黒漆で仕上げた円形の台座に、妖精の顔の木彫を配したもの。妖精は、幼いころから慣れ親しんできた早池峰山に咲く花や生き物たちをモチーフにイメージをつくり上げている。

  ハヤチネウスユキソウからは2点の作品を着想。かれんな花を額に飾った女性が「薄雪瞑(めい)想」では目を閉じ、「薄雪千里同風」ではぱっちりと前途を見据えている。四季をテーマにした4点のシリーズ作品では、いたずら顔の子供の頭部に、オコジョやサルなど4つの生き物の顔をかぶらせた。

  「幸運福龍・宮守砥森山」(法華寺蔵)は、剣に巻き付きながら昇っていく龍の姿を、火炎光背の前に配置した大作。たつ年生まれの阿部さんが、厄年の41歳の正月から制作を開始。カツラの生木を使い、粗彫りした後に約10年間をかけて乾燥。途中割れが入ったりと苦労したが、彩色を施して2年前に宮守村(現、遠野市)の同寺に収めた。

  光背中央部の大きな円は太陽と月、その周りの数個の小さな円は星を象徴。宇宙で次々に星が生まれる情景をイメージした。自身の宇宙へのあこがれを込めて、龍が宇宙空間に飛んでいく感じを表した。

  午前10時から午後5時まで。


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