2005年 10月 8日 (土) 

       

■ 〈経済〉循環型住宅に東北経産局のお墨付き アトム建築環境工学研究所

     
  アトム建築環境工学研究所が開発した真空を利用したサーモパネル  
 
アトム建築環境工学研究所が開発した真空を利用したサーモパネル
 
  東北経済産業局の「異分野連携新事業分野開拓計画」に、盛岡市本町通2丁目のアトム建築環境工学研究所(岩岡重樹社長)の「地中熱エネルギー等を活用した循環型住宅」が採択された。中小企業新事業活動促進法に基づいて県内で初めて採択された。

 同研究所を核に関東、中部など全国の5社が連携体を構成し、地中ヒートポンプを活用したジオサーマル省エネ環境型住宅の普及を図る。金融機関や専門家によるフォローアップを受けて事業化に取り組み、ハウジング業界からCO2削減を進める。東京に事業本部を設立する。

  連携体はアトム建築環境工学研究所、葛巻町の葛巻町森林組合、埼玉県川口市の藤島建設、名古屋市のゼネラルヒートポンプ、岐阜県神戸町の箕浦の5事業所が分業する。ヒートポンプシステムの設計開発を行ったアトム建築環境工学研究所をコア企業に、高性能断熱構造躯体(葛巻町森林組合)、住宅用高性能断熱パネル(藤島建設)、二次側放熱機器(箕浦)を組み合わせてユニット化する。

  アトム建築環境工学研究所が新しく開発した採熱方法は、地中熱など自然エネルギーを活用する多機能ヒートポンプを用いて、脱化石燃料で冷暖房と給湯を同時に行う。地中熱と太陽熱を利用して冷暖廃熱を給湯に利用する熱循環システムを考慮したエネルギー循環型住宅で、CO2削減効果は在来の灯油型ボイラーに比べて8割カットの効果があり、省エネ環境型住宅のコストダウンに成功した。

  アトム建築環境工学研究所の岩岡社長は「CO2削減は今や企業の責務。5千棟を供給してシミュレーションにより2015年までに3万5千トンの削減を目指したい」と話す。

  ジオサーマルユニットは地中に埋設した杭(くい)から熱エネルギーを集め、熱効率が95%に達する真空の輻射(ふくしゃ)放熱器を利用して冷暖房に活用する。ノウハウだけでは商品化できないため、対応するパーツを製造できる企業と連携して全国展開するよう、9月21日付で東北経済産業局の新連携計画の認定を受けた。

  岩岡社長は「岩手の住宅の高断熱高気密住宅と同じ程度までコストダウンすることができた。ユニット自体が冷暖房ひとつの機器にまとめることができた」と話し、普及に自信をみせる。11月からユーザー向けに供給を開始する予定。事業内容については東京ビッグサイトで12日から開催される中小企業総合展で紹介される。


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