発音がそんなに下手ではないのに、単語を並べて何とか通じるときもあるし、通じないときもあるということはよくあることです。
前回の例で考えてみましょう。「わたしは京都でたまたま旧友に会ったとき、夜中まで駅のベンチに座っておしゃべりしました」でしたね。
まず、この日本文を語句単位で語順を入れ替えてみましょう。「京都でわたしはたまたま旧友に会いました」「たまたまわたしは京都で」「駅のベンチに座って夜中まで」「駅のベンチに、夜中まで座って」「おしゃべりしました駅のベンチで夜中まで」など、さまざまに順番を変えても日本語の場合は大丈夫です。
さて、この英語When I happened to see an old friend of mine in
Kyoto, I chatted with him sitting on a bench in the station until
midnight.のほうはどうでしょう。第37回の基本語順のところで申しましたように、「ナニがナニするナニを…」(SVO)は動かせません。この順番を間違うと通じなくなる確率は高くなります。しかしそれ以外の説明部分は思いついた順に、句ごとにゆっくり言えば分かってくれます。
少し詳しく見ていきましょう。I
happened to see an old friend of mineの語順は動かせない。in Kyotoは先頭でも通じる。日本語では「京都で…」などと場所から言い始める場合が多いからこの順で英語にしてしまう可能性は高い。
Whenも「…会った時」だからwhen(〜時に)を後ろにつけてしまうことがある。これは微妙な意味の違いはあるにしても何とかなる。I
chatted with himは動かせない。
sitting on a bench, in the station,
until midnightの3グループはそのグループ単位で思いつきしだい順番を気にせずつけ加えても通じます。
英語で、一般的に普通の発話では、ナニがナニする+その様子+それをした場所+それをした時、時期、期間などの順です。 (言語人文学会会長)
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