2005年 10月 13日 (木)
■ 盛岡に馬車を走らせよう 官民協働で計画進む
馬車専用馬ダイちゃんは15歳(中央)。実行委員会のメンバーとともに盛岡での馬車運行に夢を膨らませる八丸健さん、由紀子さん夫妻
馬産地岩手の中心だった盛岡の風情を引き継ぎ、観光振興などにも役立てようと官民が連携し、来月、盛岡に馬車を走らせる社会実験に取り組む。盛岡は古くから馬とのかかわりが深く、伝統行事のチャグチャグ馬コや旧馬検場の建物がその名残を伝えている。将来的には恒常的な運行を目指し、古きよき時代の文化を現在に生かしたいと夢を膨らませている。
盛岡に馬車を走らせる社会実験は、民間のまちづくり団体や経済団体、チャグチャグ馬コ保存会、盛岡市など14団体が馬をめぐる地域まるごと体験交流連携事業実行委員会(玉山哲代表)を組織して計画。県が官民協働のまちづくりの芽を育てようと公募した、いわてまちづくり支援事業に採用された。
実際の馬車運行は11月5日から13日までの間の1日を選んで行う。八幡町かいわいなど歴史的なたたずまいが多く残る河南地区を中心にルートを設定。当日は2種類の馬車を2往復させ、沿道の市民を対象にしたアンケートも実施する。
馬車運行を担当するのは玉山村下田で、乗馬の生産や装蹄などに取り組む八丸健さん(34)、由紀子さん(35)夫妻。夫妻は農地1・5ヘクタールを開墾し昨年、牧場を開業。馬車専用馬1頭を含む5頭の馬を飼育している。2台の馬車は中古で手に入れリメイク。これまでも高原での結婚式や交通安全パレードなどに出張し、好評を得てきた。
安比高原での勤務をきっかけに馬に魅せられ、起業したという由紀子さんは「馬は人間にとって素晴らしい友達。共同作業で何かを成し遂げる大きな喜びがある。こんなに早く街中で馬車運行できる機会に巡り会えるとは」と今回の企画に大喜び。「馬の素晴らしさを感じ取ってもらうきっかけになってほしい」と張りきる。
実行委員会は馬車運行を前に、運行による可能性や想定ルート、問題点の克服などについて話し合う市民参加型のワークショップを2回開催。社会実験の具体的な内容を詰める。運行終了後にも実験結果を検証するワークショップを開き、第二段の社会実験や今後の営業運行について話し合う。河南地区など中心市街地に住む中学生以上の市民を対象に、社会実験を含めたワークショップへの参加を広く呼び掛けている。
県内でも一関市の厳美渓や北上展勝地など観光馬車の運行例はあるが、県庁所在地の街中に馬車を走らせ、馬事文化を暮らしの中に復活させようという試みは全国的にも珍しい。まちなか観光の振興はもちろん、マイカーだけに頼らない都市内交通のあり方を考えるきっかけにもしたいという。来年度の本格的な社会実験を経て、可能であれば07年度にも営業運行を実現したいと意気込む。
実行委員会の中心メンバーの寺井良夫さん(48)は「盛岡はまだ観光都市になりきれていない。馬は盛岡の魅力をぐっとアップさせる素晴らしい素材。市民の理解と協力を得て必ず成功させたい」と話していた。
ワークショップは20日、24日、11月21日。いずれも午後7時から盛岡市のプラザおでってで。問い合わせは実行委員会事務局(邑計画事務所内・電話653−1058)。
本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:
hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします
トップへ