来春から岩手競馬の馬券をネット発売することになっているソフトバンクグループ(孫正義代表)が、他の全国10地方競馬とも業務提携の話を進めていることが25日までに明らかになった。提携が実現すれば、地方競馬同士の間で新たな競合が生まれることになる。
ソフトバンクと全国地方競馬との提携は朝日新聞が25日付紙面で報じた。それによると、ソフトバンクの娯楽系サービス子会社のソフトバンク・プレイヤーズと、地方競馬のネット発売を担当している日本レーシングサービス(NRS)とが、ネット事業での提携について基本合意に達したとしている。
NRSは、岩手競馬を含む全国11地方競馬が加入しているインターネット発売D−netの運営を手がけている。記事によると、12月をめどにD−netを共同での運営に切り替えるなどとしている。
インターネットでの馬券発売については、9月6日に岩手県競馬組合がソフトバンクとの間で基本合意に達したことを発表したばかり。全国の地方競馬に先駆けて本格的なネット競馬をすることに、他の地方競馬から反発が出ることも予想されていた。
ソフトバンクとの提携が同時にスタートすることになると、ネット競馬はJRA、大井競馬場などの南関東4場、ソフトバンク競馬の3グループが形成されることになる。これによって地方競馬としての市場は広がるとみられる。しかし想定されていた岩手競馬の先行優位性は失われ、地方競馬同士の競合が発生するのは避けられない。
NRSはこの報道について「基本合意したということはない。さまざまな検討はしている。われわれは業務を委託されているだけで、(ソフトバンクを通じて)馬券発売をするかどうかはあくまで主催者の意思によるものだ」と話している。
ソフトバンク広報室は「インターネットレジャー事業については、さまざまな分野で検討しているが、現時点では何も決まっていない」としている。ソフトバンク・プレイヤーズは今月3日に設立された。
県競馬組合の柴田哲副管理者は「他の地方競馬がネット発売を模索しているという話は聞いていたが、ソフトバンクと基本合意したとは聞いてない。もしそうなるのなら、岩手競馬だけが単独でやるメリットはないが仮定の話には答えにくい。もし決まれば対応の仕方はあると思う」と話している。
|