2005年 11月 2日 (水) 

       

■ 〈緑綬褒章〉ボランティアは生きがい 坂本虎男さん(78)

     
  ボランティアの話を楽しげに語る坂本虎男さん  
  ボランティアの話を楽しげに語る坂本虎男さん  

 緑綬褒章を受けた雫石町の坂本虎男さん(78)は定年退職後、ボランティアを始めた。家にいるのは週に2日程度。会社員時代とほとんど変わらなかった。「あら、また出掛けて…」。妻キヌさん(76)をあきれさせた。「何もなくて家にいるよりいいか」と納得する伴侶も、同じ道に引き入れた。64歳のとき「雫石町生き生き就労センター」設立に携わり、会長職を2期務めた。

  東北電力に勤務し、各地の発変電所を回った。古里雫石町の葛根田地熱発電所を最後に1986年(昭和61年)、37年間務めた会社を退いた。

  最初はゲートボールなど趣味に打ち込んだ。県大会出場も果たしたが違和感を覚えた。「体が元気なのだから社会のために役立ちたい」。町社会福祉協議会に足を運んでいた。

  社福協の支援を受け、仲間37人で就労センターを始めた。仕事は社福協の行事のテント設営や町や社会福祉施設から依頼を受けた。もっぱら体力勝負。

  その後町内のボランティア団体でボランティア連絡協議会設立にかかわり、高齢者のためのスノーバスターズや日中自宅で一人きりになるお年寄りのためのサロン運営などに携わった。

  ある講演で「ボランティアは自分のためにやるもの」と聞き、「人のために喜んでもらうためにやっているはずだ」と憤慨した。

  足かけ15年の取り組みを振り返ると「自分の生きがい。遊びに行くと後味が悪くなるほど。一銭にもならないとは思わない」と照れ笑いする。

  今年4月に就労センターを引退。スノーバスターズなど体力の必要なボランティアから身を引いた。「中学、高校生の慣れない除雪は見ていられない。つい自分もやってしまうから」。

  高齢者大学で学んだ木彫の面や木像制作が得意で、スキーは「今季はまだできそうだ」と自信を見せる。「これからも事務の手伝いや軽い作業はできる。高齢者一人ひとりも社会のために何かしようと考えなければ。意識改革が必要」と真剣に説いている。


 



 


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