2005年 11月 5日 (土) 

       

■ 〈英語ってどうなってんの?〉63 成田浩 恋愛中

 外国語学習の難しさは「お互いさま」と言いました。「〜に」と「〜で」の区別は外国人には難しいという話をしましたので、こんどは英語のinの方からのぞいてみましょう。

  前回のin this roomには日本語の場合のような区別は含まれていないので楽でした。なるほど、in the garden, in the houseなどすぐ「庭で(〜に)」「家に(〜で)」だなと分かります。

  それは、inには「の中に(〜で)」という典型的な意味があることを知っているからです。The pair(couple) are in love with each other.の場合でも「あの二人は愛の中にいる」だから「恋愛中」だと推察できます。

  「わたしは英語で手紙を書く」はI write a letter in English.「彼は数日で帰って来る」はHe will come home in a few days.「彼女は白づくめのドレスを着ている」She is dressed in white.となってくると、訳すときは想像しておよその意味は当たるけれども、自分から話す場合はつまってしまったりすることがあるでしょう。

  結局は口癖になるほど話す機会が少ないとか、聴き取り練習が足りないということになるのでしょうが、問題なのは日本語で用法の説明を先に覚えてしまって、それに英語を合わせようとすることです。
  「英語で書く」だぞ、だから英語は「手段」だからwith Englishだとか、「数日で帰って来る」だから数日後だな…とするとafter a few daysだ、といった具合に間違ってしまう。

  これから先の数日だから「数日以内」(数日の中inだから)と英語は考えるのですが、日本語では、これから数日先のことでも「数日後に帰る」という言い方をするのでafter a few daysと言ってしまうのです。それに、同じ「〜の中に」はいつもinとは限りません。テレビによくでる「放送中」はon(the) airです。 (言語人文学会会長)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします