2005年 11月 5日 (土) 

       

■ 自然や田園の美しさを スゴンザックの銅版画展

     
  スゴンザックの「農耕詩」第3章より  
 
スゴンザックの「農耕詩」第3章より
 

 スゴンザックの「農耕詩」展が27日まで、岩手町の石神の丘美術館で開かれている。古代ローマ最大の詩人ウェルギリウスが、自然や田園の美しさをつづった詩編「農耕詩」。4章からなるこのテキストに、スゴンザックが20世紀のフランスの農村で取材した挿絵を付けた挿画本から、約100点の銅版画作品を展示している。

  第1章のテーマは畑作と穀物栽培。麦畑の景色や、作業に精を出す農民の姿を描写。樹木栽培についての第2章では、ブドウを踏んでワインを造る農民の姿や、作業の合間に木陰で食事をする人々、たわわに実るブドウなどを描く。

  第3章は牧畜について。草をはむウシやヒツジなどの家畜の姿、遠くまで広がる牧草地を描いた風景などがモチーフ。養蜂について語られる第4章では、はちみつを採取するために人工的に作られたハチの巣や、草花に群がるミツバチの姿などが表現されている。

  スゴンザックは1884年生まれ。1974年に他界するまで、その生涯の大半を南フランスで過ごし、農村や漁村の人々の暮らしや自然の風景を、油彩や水彩などさまざまな形で残した。

  今展の銅版画はエッチングとドライポイントが中心。スゴンザックは銅版を持ち歩き、風景を直接描いたといわれる。そこから生まれた勢いのある描線が、画面を彩っている。 「農耕詩」は、同館が町民からの寄贈を受けて、今回初めて発表した。ホールでは、同館の六岡康光芸術監督による写真展「岩手町の〈農耕詩〉」を開催中。スゴンザックが描くフランスの農村と、同町の風景が似ているという視点から、町内と近郊の農村や自然を切り取った写真を紹介している。

  午前9時から午後5時(入場は同4時半)まで。入場料は一般200円、高校、大学生は100円、中学生以下は無料。


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