2005年 11月 8日 (火) 

       

■ 〈美術〉創作家が描く未来資源 戸蒔功さんが模型展

     
  戸蒔功さんと「AC2030年環東亜共生圏2」  
 
戸蒔功さんと「AC2030年環東亜共生圏2」
 
  盛岡市の戸蒔功さんの創作模型展「〈新〉天・地・海〈洋〉」が10日まで、同市上田3丁目の岩大図書館ギャラリーで開かれている。個展は2001年以来、9回目。地形や建築などの模型制作を職業とする戸蒔さんが、自分の夢と空想をプロの技で形にした創作作品13点を出展している。

  「〈新〉天・地・海〈洋〉」シリーズに取り組み始めたのは20年前。環境問題、人口増加、エネルギー問題、食糧不足など、現在に続く諸問題が深刻化し始めたころ。戸蒔さんは悲観的にならずに「気付いていないだけで、地中や海中にはまだまだ可能性があるのでは」という視点に立って、空想を広げた。

  「同2」(1985年)は観測衛星から海底や地下の資源を探査し、その情報に基づいて採掘する様子を表現。「今の時代に生きる一人の人間として、表層で考えていてもらちがあかない。広く深く考えないと」という戸蒔さん。地下5、6千メートルという深部に埋まる希少金属が、模型の中では着々と掘り出されていく。

  「同3列島の叫び」(1997年)は出羽山脈、奥羽山脈、北上山地の3つの山並みの断面の模型。ユーラシアプレートと太平洋プレートの2つが、ちょうど奥羽山脈の下でぶつかり合っているという自身の仮説を形にした。

  北上山地は古い地層が縦に連なる地形になっているという。模型では、その堅い地盤に掘削機を設置。「古い地層なので、いろいろな成分が混じり合っているはず。新分子があるかもしれない」と夢は膨らむ。

  「AC2030年環東亜共生圏2」は先月完成した最新作。大アジア主義として、生命の尊重、環境問題などに対応できる共同体を構想。半球形の地図は中央に赤道を配置。西はインド洋から東はハワイ近辺までを網羅。半球の上に縦に設置された3本の透明なチューブは衛星の軌道、豆電球は衛星を表現。アジア構想についての一つのイメージを表した。

  このほか、当時は海の側にあったという仮説の基に作り上げた青森県の三内丸山遺跡や、岩大の敷地の上に3本の細い足で支えられた「空中学園」など、ロマンたっぷりの模型作品が訪れる人の目を楽しませている。

  午前10時から午後7時まで。

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