アライ・リョージという名をご存知の方…?1956年生まれ、1990年から絵本を発表している個性的な若手、というイメージが強かった(画風もこの通り!)のですが、今年、斯界のノーベル賞と言われるスウェーデンの児童文学賞「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」を受賞、日本の絵本界をアッと言わせました。「斬新、大胆、気まぐれ、独自の発光力」(講評より)を発揮した荒井氏の作家活動に対して贈られたもので、国内では過去に数々の賞を受けつつも知る人ぞ知る存在だった氏を「発見」した海外の審査員恐るべし、なのです。
動物たちが棲(す)む森、その名も「そのつ森」。もう何年も、みんなで集まって森の広場の活用法を思案しています。…誰かがアイデアを出すと、皆、一瞬考えたのち、そのつもりになって「いいねえ、それ」と相づちを打ち合います。時にはちょっとした波乱(本来なら「正しい」発案なのが、あっさり否定されちゃったりする)が起こったりもするのですが、基本的には、この繰り返し。ツルツルッと読んでしまっては見過ごす独特の間合い、絶妙のメリハリ。長新太さんなき今、あらためて注目を集めている荒井氏、代表作のひとつです。
【今週の絵本】『そのつもり』荒井良二/作、講談社/刊、1680円(税込み)4歳〜(1997年)
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