2005年 12月 1日 (木) 

       

■ 問われるこの冬の数字 岩手高原スノーパーク2年目の挑戦

     
  雫石町の産業まつりで一人営業活動をする竹澤勝美さん(右、10月22日)  
  雫石町の産業まつりで一人営業活動をする竹澤勝美さん(右、10月22日)  
  岩手山の山肌が白い雪で覆われた。ファン待望のスキーシーズン到来だ。雫石町長山の岩手高原スノーパークは今シーズン、経営譲渡された営業再開から2年目の冬を迎える。7季ぶりの再開で注目を浴びた1年目。全国的なレジャー多様化による低迷とスキー客そのものの減少、スキー場間の競合の中、復活時に誓った「存続」へ本当の意味での挑戦が始まる。経営安定化を図る会社と共存共栄を図る地元企業や観光業界、関係者の思いを追った。
(大崎真士記者)

 11月9日朝、岩手山南ろくは雪化粧した。支配人の西方博さん(50)は東京・鈴木総本社の鈴木一正社長へメールを送った。「本日、岩手初雪となりました。ホームページのライブカメラでごらんください。これでユーザーの意識も一層高まると思います」。
 
    同社系列のスポーティング・マネジメントでゴルフ場経営にかかわっていた。昨年岩手高原の支配人として異動、スキー場経営に初めて携わった。今春から系列の山形県のスキー場支配人を兼務。岩手〜山形を往復し、本社の会議にも顔を出すなど多忙な毎日を送る。

  岩手高原はグリーンシーズンの営業がなく、季節雇用も休み。準備は少人数の正社員が進め、10、11月に再雇用がスタートし、ようやく本番への準備が本格化する。電気料はピーク時の消費量で積算されるが、夏場に一度契約解除すると新規契約に経費がかさむ頭の痛い問題もある。

  「昨季よりシーズン券の売れ行きは好調。遊んでいたわけではないが、もっと時間がほしいとも思う。短期決戦だ。10、11月の準備で決まる。会社からそうげきを飛ばされた。再開のお祭りは終わった。2期目が本番」。安全祈願祭は8日、正式オープンは16日だ。

  ◇ ◇
  竹澤勝美さん(37)は岩手高原唯一の正社員営業マン。
  スキー愛好者から選手に転向した変わり種。全日本技術選手権大会セミファイナル進出、国体県代表として活躍した実績を持ち、現役を引退。指導者経験も豊富だ。系列の湯田高原にあるゴルフ場でコース管理をしていたが、昨シーズン終了直後に異動になった。

  着任早々企業訪問をスタートさせた。系列スキー場の営業とともに仙台へ向かった。

  岩手高原の今季テーマは「みんなのゲレンデ」。得意ではないスノーボーダーが集まるショップにも顔を出した。冬が来る前からどんなイベントにも出向いた。

  選手としての知名度はもちろん「お客の視点で全国のスキー場を渡り歩いた」という経験が営業に生かされている。
  「コーチとして初心者の気持ちが分かる。楽しませるノウハウもある。仲間の要望がストレートに聞こえる。利用してもらう立場で厳しいことも言われる。来て楽しんでもらえる空間にしたい」。

  シーズン券を購入してくれた利用客には無料レッスンをしたいと思う。「今年が岩手高原の本当の1年目。岩手県のマーケット性を見ることができる」。


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