■ 〈フランス見たまま〉291 小野吉郎 自動車レース
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フランスはモータ・スポーツ、自動車レースやラリー発祥の国で、100年以上の伝統をもつ。世界的に有名なレースの多くは、他国に先がけてフランスでまず始まった。
耐久力とスピードを不眠で競うルマン24時間レース。凍結した山道で争うモンテカルロ・ラリー。戦前のグランプリ・レースを継承したF1(フォーミュラ1)の一人乗りの簡素な構造で、ドライバーの席とエンジンだけで、極限までスピードを争っている。
フランス一周のロード・レースは、自転車ではすでに100年続いているが、自動車では交通量が多すぎて、フランス本土では実施不能。地中海のコルシカ島を一周するラリーは、世界ラリー選手権のイベントの一つとして残っている。灼熱(しゃくねつ)のサハラ砂漠を横断するパリを基点(今年はスペインのバルセロナからスタート)とし、セネガルのダカールまでの過酷なイベントだ。三菱車が5年間連勝した。
自動車連盟の役割
パリのコンコルド広場の一角に、フランス自動車連盟(ACF)の本部がある。国際自動車連盟のフランス支部でもある。ここで毎年のイベントのスケジュールや規約改正を決める。主要国の自動車連盟と一緒に決定する。
国籍による色分け
かつてマシンのチーム国籍別に車体を色分けしていた。グリーンはイギリス、銀色はドイツ、ブルーはフランス、赤はイタリアと定められていた。このほかオランダのチームはオレンジ(オランダの王朝の先祖がオレンジ公だったから)、イギリスの一部ではあるが、独立国のように振る舞っていたかつてのスコットランドの「エキュリ・エコース」はフランス語表示でボディーは薄いブルーだった−など…。
ルマンの優勝車列伝
パリから200キロ離れたルマンは古い中世都市と近代的なサーキットとがある。ここで毎年6月に24時間レースが行われる。大変過酷な耐久レースである。すでにルマンで1906年に最初のグランプリ・レースが開催された。17年後ここで最初の24時間レースが行われた。第2回目にイギリス勢のベントリー車が初参加で優勝し、その後4年連続優勝した。
次にイタリア勢はアルファロメオが4年連続優勝した。フランス勢のブガッティ車が戦前最後の栄冠を勝ち取った。
10年間戦争の影響でブランクがあり1949年フェラーリ車が初優勝し、1965年まで9回優勝する。アメリカのフォードも挑戦して3年目に初優勝し、4年連続優勝した。次にドイツ勢のポルシェ917が1970年に初優勝し、それまでフランス勢が1972年からマトラ・シムカが3年連続優勝して不振を一時ばん回した。1978年にルノー・ターボが1回優勝する。
その後ポルシェが長年独走する。それでも1980年にフランスのロンドー・コスワースで、マシンの製作者ロンドー自身が、また1991年には待望の日本車マツダ787Bというロータリーエンジン車が初優勝した。燃費が悪かったロータリー・エンジンをマツダ技術陣の努力で燃費を飛躍的に改善し、他社が燃料補給で時間をロスした分、独走して栄冠を勝ち得た。規約が改正されて翌年からロータリー・エンジンは締め出された。1995年に今度は日本人ドライバーの関谷がマクラーレン車で優勝した。
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