2005年 12月 5日 (月) 

       

■ 〈白き神々の座へ〉3 矢羽々文一郎 信仰の国

 わが国の八百万(やおよろず)の神に対し、ネパ−ルでは3300万の神がいるとされ、首都・カトマンズには、人間の数より多くの神々が祭られているといわれております。

  30余の多民族から成るネパール王国は、民族により宗教も異なりますが、国王の宗教でもあるヒンドゥー教を国教としている世界唯一の国であり、仏教との調和がよく保たれ、宗教的な争いは皆無に等しいようです。

  インドに接する南の地方では、ヒンドゥー教の勢力が強く、北方のヒマラヤの山岳地帯では、チベット系仏教のラマ教の影響力が、根強く残ってます。人々の日々の暮らしは、宗教抜きでは成り立たず、ネパールを訪れる登山者やトレッカーが最も気をつかうのは、各民族によって異なる宗教的な慣わしです。

  たいていの事柄は、言語、生活習慣などの違いということで、互いに認め合うことができますが、宗教上の動作、言葉使いなどによっては、人格までも疑われかねません。

  厳しい自然条件のもとで生活するヒマラヤの山岳地帯では、人々の神々への思い入れが深いだけに、心しなければならない大事なことです。
(岩手県山岳協会参与会長)

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