■ 〈岩手高原スノーパーク2年目の挑戦〉6 3スキー場連携の時代
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岩手高原スノーパーク、網張スキー場、雫石スキー場(写真右から)のある雫石町。エリア全体で魅力を強化し誘客を図る取り組みが求められている |
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岩手高原スノーパークのプレ・オープンに続き、雫石スキー場が15日、網張スキー場が17日に今季開業する予定。3スキー場で、減少しているスキー、スノーボード客の奪い合いをすることにならないのだろうか。だが当事者や町内の観光関係者は否定する。
網張スキー場・休暇村岩手網張温泉支配人の田辺文隆さん(52)は「岩手高原の再開で昨季は約3割落ちた。スキーヤーの心理を考れば想定内だった」と分析する。
岩手山南麓(ろく)エリア協議会長としても3スキー場連携の必要性を認識する。「それぞれゲレンデコンセプトがあり、個性がある。足の引っ張り合いはしない。個々の仕事を一生懸命やるだけ」。
一方、業界を取り巻く環境には「スキー場の数は全国で3分の1になればいいと思う。スキー場がどこか閉鎖してもマイナスは出ない。営業している以上は3者で協力し、他エリアに対抗する必要はある」と冷静だ。
雫石スキー場は、西武グループ再編で一時存続が危ぶまれたが、新体制が発表した11月の計画で立地の好条件などから継続にお墨付きが出た。支配人の今泉芳幸さん(48)は「皆さんがご心配したようなことはない」と力説する。26年経過した施設のリニューアルにも着手する予定。
新幹線のスキーツアー客はここ数年好調に前年比を上回っているという。11月11〜13日の東京・池袋のイベントでは用意したチケットが昨年の完売実績を中盤で更新する勢いだった。
来年2月には日韓親善スノーボード大会を開くなど、周辺に波及する事業もある。「一つのエリア、一つのスキー場だけで活性化は言っていられない」。
長野、新潟、群馬の11スキー場では、共通シーズンリフト券4万9800円の販売を開始した。新潟では昨年の中越地震で受けた打撃を取り戻そうと、営業攻勢がすさまじいという。
雫石町でも3スキー場の共通券販売の話が進められ、来季には実現する見通しだ。
小岩井農場まきば園支配人の工藤敏英さん(57)は「町内は県内の安比や夏油、東北の福島、関東の長野などにそれぞれ対抗していく必要がある。3社とも競争相手であると同時にパートナー。客が来ないのにパイを奪い合っても仕方がない」と指摘する。
昨年3月に同支配人、今年5月に町観光協会長に就任した。「雫石エリアの観光ビジョン」とそのアクションプランを提言している。
「小岩井は入れ込みが夏55万人、冬25万人だとして、南麓、町内へ向かうのは10分の1以下だ。少しでも町内に回すため戦略を作るべき。今度の雪まつりの入場見込みは約30万人。客をそのまま帰す手はない」。
交流人口300万人に接近する雫石町。都市近郊の地の利を生かし、自然、温泉、スキー、農産物はじめ食の各分野で個々に努力し、町外の応援団を増やす。行政も一体となった総力結集による活性化が動き出している。
岩手高原もその一員として再開を果たした。継続への挑戦は町の観光振興へと続くものだ。
(終わり、大崎真士記者)
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