ネパ−ル王国ほど多民族国家特有の伝統を固持し、生活している人々と、西欧文明に溶け込み、近代社会の生活を営んでおる人々が隣り合い、こん然と暮らしている国はないのではないかと思われます。
そのような環境のもとで、近代社会への参入の意気込みを強く感じるのは観光面です。
かつては、国内経済の後進性を観光収入によって補うべく、国立公園や景観保護地域への外国人入域料を高くしていました。現在では観光立国を志向して財政上の基本財源としてとらえています。
政策転換で入域料は倍増し、多くの国民の月収の半分以上にも相当する入域料を徴収するのにはいささか驚きました。
一方では航空観光を急速に展開しています。世界の8千メートル峰14座のうち8座が存在するネパール・ヒマラヤを、小型機をチャーターして天空から眺望することも可能になり、その恩恵に浴することができました。
基幹産業は旧態依然として自給自足の零細農業で、国民所得が極めて低い実態を垣間見るなかで、経済大国であるわが国との格差があまりにも大きいことを、改めて知らされた思いがしました。
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