2005年 12月 8日 (木) 

       

■ 〈校長室の窓から〉30 野口晃男 バケツの水を頭からかけられた女の子

 5年生の学級通信に短い話が載っていました。
  4年生のあるクラスで起こった出来事です。けんかや争いが絶えず、先生も手を焼いているわんぱくな子がいました。でもこの子は自分より弱い子や女の子には決して乱暴せず、悪口を言ったりはしませんでした。

  ある日、同じクラスの女の子にぞうきんバケツの水をかけたということで、先生はたいへん怒り、職員室に呼んで理由を聞きました。しかし、この子は何も答えませんでした。先生は廊下に立たせました。
  一方、女の子にバケツの水をかけられたのはどうしてなのか事情を聞こうとしましたが、泣いてばかりいます。

  とうとう原因は分からないでしまいました。

  それから10年。20歳の同級会があったときのことです。そのときの女の子が話し始めました。

  「わたしは4年生のとき、K君にバケツの水を頭からかけられたことがあります。あのとき、わたしはおもらしをしていたのです。いすもズックもぬれていましたが、K君が水をかけてくれたおかげでみんなに気づかれずに済みました」
  (盛岡市教育相談員)

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