2005年 12月 13日 (火) 

       

■ 〈チャグチャグ助役日誌〉34 熊坂伸子 むらのイメージ

 WEB版で、拙稿を愛読してくれている遠方の知人から時々メールで感想が届きます。滝沢村のことをほとんど知らないその人の最初のコメントは「村なのに10階建てのマンションがあるの?」と言うものでした。

  また、県外で講演の時「村と言っても人口5万3千…」と言うと、ざわざわと驚きが広がるのが感じられました。そして最も多い質問が「そんなに人口が多いのになぜ市じゃないのですか?」

  多くの人は、人口が多くなれば自然に市になるもの、あるいは、すべての町村は常に市になりたがっているものと思い込んでいるようです。「市になるにはいろいろ条件が必要ですが、市にならない自由もあるんですよ」と言うと、不思議そうな顔をされます。

  村・町・市の違いは何でしょうか。難しい話はともかく、人口が多ければ市になれて、町村は市を目指し、中小市は中核市や政令市などの大都市を目指す…。と言うのが分かりやすい思考経路でしょう。
  そのためには人口が増えなければならず、人口が増えるためには働くところが無ければならず、そうやって市町村の産業振興が進められてきたといっても過言ではありません。

  人口は多いほどいい。町村より市のほうがいい。そういう価値観が一般的だからこそ「どうして市にならないの」と言う質問になり、村ならマンションなんてないはずと言う思い込みにつながります。

  滝沢村は2面性のある村です。盛岡市との境界付近は渾然(こんぜん)一体として境界も(わたしには)よく分からず、人が村という言葉に抱くイメージは全くありません。その一方で、岩手山の裾(すそ)野に広がる農業や酪農の地域は、村、ふるさと、自然と言う言葉が連想ゲームのように次々にあふれてくる、のどかで豊かな美しい場所です。

  そのイメージと、イメージ通りの良好な環境にあこがれて、都会から滝沢村に移り住む人も多いのです。村のイメージはブランドです。
(滝沢村前助役)


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