■ 〈老舗の決断〉1 モードイトウ(創業53年)伊藤匡社長 雑貨も扱う高級衣料店
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伊藤匡社長 |
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■ミセス中心の高級衣料店
開運橋通の本店を中心に富裕層を相手に商売をしてきた。ミセスを対象に1点の単価が10万円以上する高級品を扱う。しかし10年前のバブル崩壊後は大変厳しい状況になった。生活者の衣料への熱が冷めている。洋服を買うことで満足感を満たす気分が減っている。心の充足につながらない。美容やヘルスなど文化も多様化し衣料以外への使い方が増えた。服もたんすに残る。ミセスも高齢化して当店の市場は縮まる一方だと感じている。
■顧客創造
新たな顧客創造が必要になった。店に客を呼び込む必要がある。まずは店に入ってもらわなければ意味がない。どうにかして新しい客を呼び込みたい。さまざま考えて雑貨に注目した。そして西洋雑貨に決めて社内にコンチェルト部門を立ち上げた。
昨年11月に店の1階の3分の2の洋服コーナーをやめ雑貨コーナーに切り替えた。雑貨店にしたと言える。
■低価格路線
若い学生やOL、主婦層にも気軽に来てもらえるように500円で買えるものから置いた。独自の仕入先を開拓したが、仕入れには服以上に神経を遣う。店内は楽しくなるようレイアウトし他店にないような皿や人形、小物入れ、アロマ系商品などを並べた。そして店内を回遊して買い物を楽しんでもらうようにした。まだ1カ月ほどだがこれまで来なかった若い層が来店している。順調にいけば10年後は雑貨店になっているかもしれない。
■老舗の転換
雑貨を扱い出したら、「あの店が」とも言われた。しかしもう威張っていられない。決断までは変なプライドが邪魔していた。今までの商売やブランドだけでは成りたたない。新しいブランドの形成が必要だ。まさに第2創業。チャレンジしかない。10年かけて新しい顧客を開拓する気持ちだ。これからはそれぞれのライフスタイルに対してどれだけ提案できるかだ。そうしないと小売店は存在しなくなる。洋服を通じた文化を広める基本は崩さずに。今年は若者のストリートファッションにも注目しながら自ら商店街に明かりをともす気概で新たな気持ちで再スタートしたい。
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