■ 〈イオン盛岡南SC、わたしはこう考える〉川村宗生氏 川徳社長
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−盛岡の商業の現状をどのように認識しているか。
川村社長 地場の既存商圏に県外資本の大型店が参入し、当店も含めた地場の小売店に影響を与えている。加えて商圏は拡大しており地域間競争が起こっている。盛岡から仙台や東京に買い物に出かける生活者が増えた。いずれ海外旅行も含め生活者の行動範囲が広まった。人は流動しており小売店はいかに個性を出し、生活者に選択されるかの大きな課題を抱えている。
−では生活者の変化をどうとらえているのか。
川村社長 これまで衣・食・住の順番に消費をしていた。しかし、今は遊・住・食・衣と順番が逆転し、気持ちよく遊ぶことが消費行動のトップになる時代に変わった。物の消費からコトの消費に変わってきた。ロハス(環境や自分の健康にいいものにはお金をかけること)を軸に行動するライフスタイルの流れにある。価格の高低でなく付加価値に対して金額を出し消費する傾向が強まった。価値を見いだせば消費するという価値観に移行している。
−2つ目のイオンSCが来るが。
川村社長 パルクアベニュー・カワトク、中三、フェザンそしてイオン盛岡SCなどの大型店、スーパーなども含め小売店全体では飽和状態。さらにイオンが入り、一層の厳しさを増す。
−イオンSCをどう見ているか。
川村社長 百貨店との競争面もあるが、3世代行動が特徴的ではないか。土曜日、日曜日の集客力はすごいようだ。人の行動が郊外型になっている。SCは立地創造型で複合が魅力。一つのビジネスモデル。従来の量販店から限りなく百貨店に近い業態になっている。1日の滞留時間も長い。この点は百貨店も見習うべき点だろう。飲食、サービス店、人の流れは相当変わった。SCは時代の要請の一つだろう。拒否するのでなく百貨店の原点に立脚しターゲットをセグメント化して共存する必要があろう。
−大通商店街と一緒にもりおかスクエアを舞台に連携しているが。
川村社長 盛岡市では中心市街地活性化ビジョンや観光推進計画を策定している。いずれも歩いて楽しめる街。これから点から線、そして面としてのこのスクエアの活性化が大事。予算も厳しい状態だが選択と集中が必要。街のへそに当たる場所。中心市街地の活性化は歴史や文化、自然の見直しに通じ市民はもとより観光客にとっても重要となる。生活者や地域住民が明るくにぎやかになれる場を。行政や小売業だけでなく市民も一緒の街づくり。今、マンションが建ち並び、中心地に住む人が増えている。都心回帰の動き。そのような動きに対して市民に愛されるスクエアが必要だろう。ゆったりしていながら楽しいゾーン。地中埋設化も含め美的感覚でこだわりの街づくりが大事。街の機能の見直しも含めて。京都や金沢は歴史と共に成長してきた。
−06年はどのような重点施策を行うつもりか。
川村社長 食品の強化を図りたい。総菜などを含めたデイリーフードや家庭用品を強化。来店頻度を高める施策を。また新ブランドも導入する予定。既存店の見直しなども含めて。上層階は滞留時間を長くするような対応も検討したい。またカワトクアネックスは、食品が5割の売り上げ。食品も含め見直しもしたい。全体的には人材の育成なども含めて経営品質の考えに基づいた経営を推進する。
−140年の老舗としての経営哲学を。
川村社長 企業は誰のためにあるのか。地域の方々のためにあるという認識に立ち、地域貢献も進めることで企業の存在価値、存在意義を高めたい。「奉仕こそ、わがつとめ」が当社の社是。商品以外にも喜びを買っていただく。「お客様にとって最良の店」を目指したい。140年の歴史を踏まえ、これまでの信頼に加えてカワトクの質を追求し、高質な百貨店として支持されるよう再編集したい。
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