2006年 2月 1日 (水) 

       

■ 〈白き神々の座へ〉43 矢羽々文一郎 ロッジの台所

     
  ロッジの台所棚に並べている鍋、釜、食器類  
 
ロッジの台所棚に並べている鍋、釜、食器類
 
  信仰心に厚いネパールでは、各家庭やホテル、ロッジなどでも毎朝、欠かすことができないのは神への祈りの慣わしで、入り口には花と香が供され、台所や調理場の竈(かまど)にもに供えられます。

  わが国の八百万(やおよおよろず)の神々を奉る風習が思われ、心和む思いがしました。

  母系家系で成り立っているお国柄か、家庭やロッジなどでも、台所や調理場を大事にする風習が見られ、銅・アルミ製の鍋・釜や食器類が奇麗に磨かれ、食器棚に整然と並べられているのには目を見張らせられました。

  ある宿場でのことでした。買い物に熱心な同行女性の一人が、ロッジの調理場で、棚に並べられた銅製の鍋を指差し、宿の女主人に何やらを熱心に掛け合っていましたが、言葉が通じない女主人は不思議な顔をして首を傾げているだけでした。

  女性トレッカーに聞いてみますと「並べている銅鍋の一つを買いたいと思い、値段を聞いているのに答えてくれない」とのことでしたので、そっとつぶやきました。

  「ここは店ではなく宿屋の台所なのですよ」。「余りにも奇麗に飾られているのでお店かと思いました」とのことで一件落着。





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