■ 〈いのちの旅ネパール〉35 吉田律子 等身大の心の表現
|
スレンナスクールの校長もそうですが、今教育関係、学校のあり方が大きく変革する時期のようです。ここ数年で私立の学校が20校開校しほとんどが30代の校長です。
幼稚部を含む小学校形式、一番力を入れている教科は英語である。英語の語学力がなければ、仕事につけない社会状況です。
校長になっている30代の先生は、自分は十分教育を受け、恵まれていた。校長先生が子どもの親になったとき、今の学校教育に関心を持ち始め、ネパールの貧困を救うのは子どもに教育をつけることが大事だと目覚めたということでした。日本の先生のつぶやきを思い出します。
−子どもたちと一緒に頑張っている。そして、問題意識も十分に持っている。しかし、「なんとなく空虚だ」ともいう。つまり空虚だというのは、日本の学校教育、そのものがマンネリ化しているからであろうか。先生も管理化の中のサラリーマンであり教育方針の上のロボットだからだろうか−。
まったく意欲が感じられず残念です。国も文化も教育も違う訳ですから、くらべられませんが、ネパールの場合国の方針として学校建設の予定はない。だから若い先生方が大きなうねりをつくり始めているのでしょう。義務教育ではないからこそ情熱的に、人材育成に命をかけられるのかも知れません。
スレンナ校長は、学ぶことにより大きく成長していく姿は何事にもかえられない喜びである。今日の訪問をきっかけに、国際的感覚を養い、知識も重要ですが人間形成の人格、精神的、情操的、自己表現のできる子どもを期待している。絵でも等身大の心の表現ができることを学び、職業選択に役立つ授業だったと深く感謝された。わたしは、校長に絵は国境、人種を超え人の心をいやし、はげまし、感動させる。人間の幅と質の深いところで共感・共鳴しあえるものだから、絵を描くことの楽しさ喜びを伝えてほしいとお願いしました。日本との絵の交流の約束をした。絵に対しての今の希望は、一年に一度でいいから上質の画用紙に絵を描かせたい。画材と画用紙は、できるだけ協力したいと伝えた。次回の訪問までに、支援物資の中の画材を使い作品を仕上げてくださるようにと固い握手をして誓いあった。
ネパールでは、訪問客に対して、無事に家に帰れることができますようにと、黄色いマフラーを首にかけてくれる。マフラーの願いを感じながら、学校全体がアートエキシビジョンの授業を用意してくださったことに感謝します。生徒さんの作品からたくさんのことを学ばさせいただき絵を通して人と出会っていくとはこのようなことだと実感しました。
ダンネバード(ありがとうございました)とお礼をしました。
この旅で学校訪問を4カ所、学校の授業内容は、先生方の方針で少しずつの違いはあるが、子どもの教育に対しての情熱は同じく思えた。
制服姿を見て思ったことは、一言で言うと私立学校のスクールカラーなのでしょう。日本の学校の義務教育とは違い、イヤイヤながら通学している子はいません。制服を用意できて、月謝が払えて弁当を持って行け、家族の理解のもとにとなると、条件がととのわなければ学校に通えない子どもを、また生み出しているのではないか。学歴社会、職業差別、社会から排除された子どもたちの行く末を感じてしまう。
すべての子の、いのちと瞳が輝き続けますように。
|
|
|
|
|
|
|