■ 〈経済〉景気上向き、岩手はのけもの 日銀盛岡事務所の藤井所長が講演
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盛岡法人会(斎藤育夫会長)主催の新春講演会が1日、盛岡市茶畑のサザンパレスフォルテで開かれ、日本銀行盛岡事務所の藤井一男所長が「今年の経済について」と題して講演した。各種経済指標などを基に日本と東北・岩手の経済の現状や今後の見通しなどを話した。同会会員ら170人が出席した。
藤井所長は「バブル崩壊の90年代は失われた10年といわれたが、10年でなく15年。そして昨年、今年にかけて新しい世界が始まっている。景気動向指数は01年から上向きに転じている。48カ月連続上昇。今年の秋まで続けばいざなぎ景気を抜くといわれるほど」と日本経済全体で景気が上向きにあることを挙げた。
実質GDPは05年1〜3月期で季節済み前期比1・4%、4〜6月期で同比1・2%、7〜9月期で同比0・2%といずれも増加。株価(日経平均株価)も03年4月28日に7607円だったが1月31日には1万6649円と上昇している。
藤井所長は「輸出に依存していたが最近は内需が活発になりGDPの増加に寄与している。設備投資や個人消費が増加しているため。株価もテンポアップしている。ライブドア事件で一時ダウンしたがすぐ1万6千円台に回復した」と指摘した。
政府の経済見通し(実質GDP)は05年度2・7%、06年度1・9%。民間機関の見通し(同・平均)は05年度2・6%、06年度1・9%。「政府も民間も同様の見通しを示している。06年度は成長が低いが日本の潜在成長率は1%後半といわれており、06年度も景気拡大は続く。よほど大きなショックがなければ経済の失速はないだろう」と説明した。
民間企業は設備投資に力を入れ始めている。「製造業や非製造業にかかわらず設備投資が伸びている。バブル期以降、企業はキャッシュフローを債務削減に回してきた。ここにきてキャッシュがたまり設備投資へとマネーの活用を変化させている」と企業の変化に触れた。
景気回復の動きは雇用や賃金に波及し始めている。「団塊の世代の大量の退職に備えて人出不足が出ている。東北地方ではパート・アルバイト採用が多いが、日本全体では正規社員採用に動いている。有効求人倍率も1%に達した。賃金にも回り始め、配当性向も上向き」と雇用や賃金面でも改善傾向にある点を指摘した。
東北・岩手の経済に関しては製造業・非製造業とも関東甲信越、東海、近畿に比べ格差が拡大の傾向。「特に非製造業では大変に厳しい状況。公共事業削減が大きな影響を地域経済に与えている。産業構造の転換ができない状態のまま。工場立地も厳しくインフラ整備や人材などの点から関東や東海、福岡などに工場立地が集積してきた」と工場立地の面での厳しい状況も説明した。
藤井所長は「ただ改善の動きはある。電子部品や自動車関連など岩手県南を中心に動いている。有効求人倍率も岩手県は12月で0・70倍まで改善された。域外の需要増をどう域内に取り込むか」と課題も挙げた。
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