2006年 2月 5日 (日) 

       

■ 自分たちの資産守る自治意識を 盛岡市のマンション管理組合に聞く

     
  盛岡市内に立ち並ぶマンションとパークハイツ中津川の和山さん  
  盛岡市内に立ち並ぶマンションとパークハイツ中津川の和山さん  
  耐震強度偽装問題を受けて盛岡市内のマンションの「管理力」が問われている。盛岡市内には136棟のマンションが建ち、約8500世帯が分譲されている。県内のマンションの中には構造計算を点検し直す動きも出ており、自分たちの資産を守るコミュニティー意識の形成が求められている。盛岡市内のマンション管理組合の理事長に近年の住宅事情や住民意識を聞いた。デベロッパーによる保証期間である「瑕疵担保」などが話題になった今回の問題をきっかけに改めて自治意識が高まるよう期待している。

 盛岡市の不動産コンサルタントのアスク(浅井敏博社長)の調べによると、盛岡市内には05年11月現在で136棟のマンションがあり、分譲世帯は計8534世帯。最も古いマンションは1973年築で、昭和期に41棟、残り95棟は平成期に建てられた。盛岡市内のマンション建設は80年代前半の東北新幹線開通から90年代前半のバブル期までに第1のピークを迎え一時、沈静化した。

  バブル崩壊後、盛岡市内の地価が下落して平均坪単価が低迷した10年間に、第2のヤマを迎えている。工法的には鉄筋コンクリートのSRCが多いが、建築時期が下るに従い鉄骨のRC構造が増えてきた。

  今回の耐震偽装で問題になった瑕疵担保責任は、2年目の点検が終了するとデベロッパーが保証期間の終了を通告する。その後は管理組合が共用部分、区分所有者が専有部分を管理する。そこから管理組合の運営能力が問われることになる。

  盛岡市肴町のパークハイツ中津川管理組合理事長の和山謙次郎さんは、耐震偽装問題に伴う住民からの問い合わせに対して「構造計算書については詳しく話して問題ないと言っている。マンションを購入する際に注意事項について信用あるものだったかとか、施主が信用があるかどうかに注目しているようだが心配に値するものではない。建築基準法や消防法をクリアしたものだ」と話す。

  パークハイツ中津川は築後約20年。河南地域にはその間、マンションが林立した。和山さんは「生活するときの負担金額や管理費、修繕積み立て金その他共同の負担金がどのくらいかかるかを調べないで入る人が多い」と話し、マンション住民がそれぞれ自治意識を高めるよう期待している。

  ■自分のマンションは自分で守る

 盛岡市清水町のヒューマンスクエア清水町管理組合理事長の田村盛さんは「デベロッパーが自分の費用で構造計算をすべてやり直すという方針だったので、構造計算書を送って返事を待っている。うちのマンションは2年目点検のときにかなり追求した」と話す。

  2年目点検に際しては専門業者に委託し、管理組合の立場でデベロッパーと交渉してもらい、隅々までメンテナンスしたという。今回の問題が起こる以前から建築の安全性には大きな関心を払っている。「大規模修繕は盛岡でも10棟くらいはやったろうが、住民の側にも知識が必要だ。大規模修繕は15年から20年くらいでやるもので、建物の状況にもよる。ヒューマンスクエアでは2年目の点検で、クラック1本まで全部埋めた」と話し、自分のマンションは自分で守る意識を説く。行政当局にはマンションの担当部署を設置するよう提言している。

  ヒューマンスクエア清水町が加盟する盛岡地区マンション管理組合連絡協議会は、アスクの浅井社長が会長を務め、市内9つのマンションが加入する。浅井会長は「マンションの管理維持は責任を持ってやらなければならない。今回の事件で改めて、外壁などみんなのものなのだという認識が起きたと思う」と話す。

  マンション管理組合については「高齢化していて理事会が成立しにくいところもあるので、形式だけでやることがないようにしなければ」と話す。今後のマンションが抱える高齢化の問題点などを指摘している。

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