2006年 2月 28日 (火) 

       

■ 老舗の岩手川が自己破産 負債額は12億円

     
  自己破産の申し立てを行ったという張り紙が門扉に掲示された岩手川(盛岡市鉈屋町の第2工場)  
  自己破産の申し立てを行ったという張り紙が門扉に掲示された岩手川(盛岡市鉈屋町の第2工場)  
  東京商工リサーチ盛岡支店によると、清酒製造業の岩手川(盛岡市仙北1の15の9、関口宏社長、従業員40人、資本金9459万円)が27日、盛岡地裁に破産手続きの開始を申し立て同日開始決定を受けた。負債総額は約12億円と見られ、県内酒造業としては過去最高。申し立て代理人は野村憲弘弁護士(電話03−3292−4555)。

 同社は明治5年の創業で盛岡地区でもっとも歴史ある蔵元の1社。1953年(昭和28年)に浜藤酒造店として法人化し、70年(同45年)に現在の看板商品となった「岩手川」に社名変更した。

  蒸留酒製造、瓶詰め工場の第1工場と清酒酒造の第2工場を有し、第2工場は盛岡市の保存指定建物に認定されている。国際的に有名なモンドセレクションでは純米吟醸「あおぎり」、特別本醸造「心の酒」が2001年から3年連続で金賞を受賞するなど国内外から高い評価を得る老舗ブランドを構築し、1995年ごろのピーク時で売上高12億2200万円を上げていた。

  消費者の日本酒離れの影響もあり、その後減収に転じ、前期05年6月期には5億6千万円まで半減。その間、96年には青森酒造商業(協組)に多額の不良債権が発生し財務状況にも圧迫を受け、打開策として人員削減や資産売却など財務合理化を行った。

  一方で売り上げ増加を目指したイベント開催や営業強化を打ち出していたが、ここ数年来の焼酎ブームの中で収益の改善には結びつかなかった。

  債務圧縮のために模索されていた遊休資産の売却も思うように進まず、決済資金の一部をノンバンク資金に依存した多忙な資金繰りにあったが、28日の手形決済にめどが立たないとして、法的手続きに踏み切ったとみられる。

  県内酒造メーカーの倒産は昨年6月破産手続き開始を申し立てた横屋酒造(一関市、負債総額6億8千万円)に続くもの。


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