2006年 3月 6日 (月) 

       

■ 介護保険で4月から新制度 盛岡市の保険料は値上げ

 盛岡市は06年度から始まる第3期介護保険事業計画の概要をまとめた。4月からの第1号被保険者(65歳以上)の保険料基準額は月額3676円で、これまでの基準月額より993円アップする。制度改正により将来、介護や支援が必要になる恐れがある人を対象にした介護予防事業が始まるほか、保健福祉や介護の総合的な相談窓口となる地域包括支援センターが市内7カ所に設置される。

 介護保険制度は3年ごとに制度の見直しが行われており、06年度から新制度がスタートする。新しい介護保険事業計画が策定され、保険料も介護サービスにかかる費用などの現状を考慮して改定される。
  同市の試算によると、06年度から08年度までの介護サービス総費用額は396億6942万円(標準給付費見込額387億3026万円、地域支援事業費9億3916万円)で、このうち74億8131万円を保険料で賄う必要がある。

  被保険者数から試算した第1号被保険者の保険料基準額は月額3774円だが、保険料アップを緩和するため介護給付費準備基金から2億円を取り崩し3676円と設定した。

  保険料設定は現行の5段階から6段階に変更され、実際の保険料は所得の状況により基準額の0・5倍〜1・5倍(月額1838円〜5514円)となる。

  同市の介護給付費は利用者数の増加で年平均約11億3千万円増加している。制度が開始された00年に56億3037万円だった給付費は05年度には110億3207万円に達する見通し。このため基金残高は3月末で約4億5800万円となる見込みで、これ以上の基金取り崩しは難しいとしている。

  税制改正の影響で保険料段階が上昇する人に対しては06、07年度の保険料を正規の料金より低く抑える激変緩和措置を設ける。


 今回の制度改正では、年々、介護保険利用者が増える現状を受け、高齢者が介護の必要な状態になることを防ぐ介護予防が重視された。

  要介護・要支援状態の判定の区分も変わり、現行の「要介護1」の状態の人は認知症の進み具合などから「要介護1」または「要支援2」に分けられる。要介護1〜5の人が「介護給付」、要支援1、2の人がいわゆる「新予防給付」の対象。要介護、要支援に該当しなかった人も市町村が実施する介護予防事業が利用できる。

  新たに加わった介護予防サービスには▽運動器の機能向上▽栄養改善▽口腔機能の向上▽閉じこもり予防・支援▽認知症予防・支援▽うつ予防・支援−があり、高齢者の運動機能を維持、向上させるためのトレーニングなど具体的な事業内容が検討されている。

  新設される地域包括支援センターは介護に関する総合的な窓口。その人にあった地域密着型のサービスを展開するため、市町村が運営主体となる。盛岡市内には玉山区を含めて7カ所設置される計画で、これまで在宅介護支援センターだった7施設に地域包括支援センターの事業が委託される予定だ。
  センターには保健師やケアマネージャー、社会福祉士などの職員が常駐し、従来の在宅介護支援センターと連携を取りながら介護予防を含めた包括的なマネジメントを担う。

  市では40歳以上の市民を対象にした基本検診の活用や主治医との連携で介護・介護予防が必要な高齢者らを把握。地域包括支援センターを総合窓口として各種サービスの利用を促したいとしている。

  このほか介護サービスには定期巡回と随時の訪問介護、利用者の通報に応じるオペレーションサービスを組み合わせて夜間に提供する「夜間対応型訪問介護」(介護給付)などが新たに加わり、住み慣れた地域での生活を支える地域密着型サービスの拡充が図られる。


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